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世間が知らない“英名門で14戦13発”日本代表FW「ダイゼンは決定力が大きく改善」得点王間近で英国人記者、監督・同僚も騒然「まさに絶好調だね」

posted2025/03/06 17:00

 
世間が知らない“英名門で14戦13発”日本代表FW「ダイゼンは決定力が大きく改善」得点王間近で英国人記者、監督・同僚も騒然「まさに絶好調だね」<Number Web> photograph by Alan Harvey - SNS Group/Getty Images

セルティックでゴールを量産している前田大然。英国人記者に本音で評価してもらった

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アレックス・オヘンリー

アレックス・オヘンリーAlex O’Henley

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Alan Harvey - SNS Group/Getty Images

 日本代表FW前田大然が、英国スコットランドの名門セルティックでスコアラーとして完全覚醒を果たしている。リーグ戦で得点王争いに絡み、チャンピオンズリーグで4ゴールと波に乗る一方で、他国リーグと比べてなかなか日本の世間で目立たないスピードスターの“本音評価”を現地英国人記者に記してもらった。〈翻訳:井川洋一。全3回/第2回につづく〉

今季は明らかに違う…決定力が大きく改善された

 今季の前田大然はこれまでと明らかに違う。特に決定力が大きく改善され、何よりも数字がそれを物語っている。

 2022年1月にスコットランド随一の名門クラブ、セルティックに期限付きで加入した日本人アタッカーは、その半シーズンに全公式戦で8得点を記録。正式にチームの一員となった翌2022-23シーズンは同11得点、昨季は同10ゴールをマークした。

 ウイングを主戦場とする選手にとって、それらは悪い数字ではない。だが、今季もほぼ同じポジションを務めながら、本稿執筆時点で同26得点を挙げているのだ。まだ後半戦に差し掛かったところだというのに、すでにこれまでの最高記録の倍を上回っている。しかもそのうちの4ゴールはチャンピオンズリーグで挙げたもので、これは1シーズンにおけるセルティック史上最多得点に並ぶもので、日本人選手としても史上最多記録に並んだ(後に南野拓実が5得点で単独トップに)。

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 2月8日に行われたレイス・ローバーズとのスコティッシュFAカップ5回戦では、今季2度目のハットトリックを遂げ、クラブ通算得点数で50に達した。

「今日は最高の瞬間がありました! 応援ありがとうございます!」

前田大然の「X」での投稿 ※スクリーンショット前田大然の「X」での投稿 ※スクリーンショット

 こう自身のSNSに投稿した前田は、今季のセルティック、そしてスコットランドの最優秀選手の最右翼だと目されている。

ヨコハマにいた頃を見ればダイゼンは様々な形で

 ただしブレンダン・ロジャース監督からすれば、前田の覚醒は驚きに値しない。レイス・ローバーズ戦後、指揮官は次のように話した。

「以前から言っているように、彼はストライカーとしてプレーできる。彼がヨコハマにいた頃のゴールシーンを見れば、いかに様々な形でネットを揺らしていたかがわかる。つまり、ストライカーの才があるということだ。

 彼と一緒に仕事ができて最高だよ。シーズンを通してその成長を見られるのも、大いなる喜びだ。能力、フィニッシュ、そしていつも言っているように、仕事量とインテンシティー。それらを高く備える彼は、うちの主軸中の主軸だ。

 ボールを持っていない時の動きは、まさにセンセーショナル。このチームと我々のアイデアを体現してくれている。詰まるところ、フットボールとは姿勢とメンタリティーに集約されるのだから。さらに独自のクオリティーも備える彼は、スペシャルな選手だよ」

【次ページ】 “伝説FW”以来のCL4ゴール、今年は14戦13発

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