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「最初はBチームの練習にもつけなくて…」東大受験も勧められた早大“一般入試の星”が「5000m15分台→3度の箱根駅伝出場」にたどり着いたウラ話 

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和田悟志

和田悟志Satoshi Wada

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photograph by(L)Yuki Suenaga、(R)NumberWeb

posted2025/02/23 11:01

「最初はBチームの練習にもつけなくて…」東大受験も勧められた早大“一般入試の星”が「5000m15分台→3度の箱根駅伝出場」にたどり着いたウラ話<Number Web> photograph by (L)Yuki Suenaga、(R)NumberWeb

箱根駅伝で3度10区を走った早大4年の菅野雄太。高校時代は学業成績も優秀で、悩んだ末に東大も受験したという

 西武文理高は進学校ゆえに、3年の春の大会が終わると、多くの生徒は大学受験に備えて部活動を引退する。陸上部の場合は、6月頃にある国体予選を最後に引退となる。

 ところが、菅野の代は駅伝シーズンまで競技を継続する者が多かった。菅野ももちろんその1人だ。そして、11月の埼玉県高校駅伝では6位に入り、初めて関東大会に駒を進めた。菅野はエース区間の1区を走り区間10位という成績だった。受験勉強に専念するのを先延ばししてまで、競技に取り組んだ甲斐はあった。

 ところが、その関東大会で思わぬ未練を残すことになる。

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「初めての関東大会だったのですが、不完全燃焼のレースになってしまって。受験目前なので、もちろん高校ラストレースだったのですが……」

 菅野が高3だった2020年は新型コロナウィルスが猛威を振るっていた真っ只中。関東高校駅伝は、道路でタスキをつなぐのではなく、トラックレースで行われ、その合計タイムを競う形式で行われた。菅野は3区を走って29位。チームは40位とほろ苦い結果に終わっていた。

「このモヤモヤは大学でちゃんと走って晴らすしかないと思いました。国公立の大学も視野に入れていたんですけど、環境が整っている強豪校でやりたいなと思って。そこからは志望校を早稲田に絞りました」

 菅野の次なる目標が定まった。

実は東大も受験していたが…?

 西洋史に興味があり、教職課程も取りたかったこともあって、早稲田大学教育学部の社会科地理歴史専修を志した。

 実は高校時代の菅野は、部活動に力を注ぐ一方で、学業の成績も良かった。

 定期試験等では常に学年5位以内を確保しており、高校の先生からは1年生の頃から東京大学への進学を勧められていた。ぎりぎりまで部活動に取り組んでいたものの、大学入学共通テストもまずまず手応えがあり、国公立大は東京大学を受験した。

 結果を先に言えば、早稲田には無事に合格したものの、東大は不合格だったという。

「東大の入試では、世界史と数学は合格者平均ぐらいはいったと思います(笑)。でも、他の科目があんまりでした」

【次ページ】 入学当初は「Bチームの練習にも付けず」

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