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「偏差値60台後半」の公立高校がズラリ…進学校のラグビー部員がいま“早慶明より帝京大”を選ぶワケ「帝京らしいというステレオタイプはない」 

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大友信彦

大友信彦Nobuhiko Otomo

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photograph byKiichi Matsumoto

posted2025/02/12 11:03

「偏差値60台後半」の公立高校がズラリ…進学校のラグビー部員がいま“早慶明より帝京大”を選ぶワケ「帝京らしいというステレオタイプはない」<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

1月の大学選手権で4年連続13度目の優勝を達成した帝京大ラグビー部。圧倒的な強さを誇る名門にいま、ある変化が起こっているという

 3年生でも、早大との決勝でトライをあげたWTB日隈太陽(大分東明)は、2年と3年の対抗戦で1試合ずつに途中出場したのみの「新人」だった。

「シーズンが深まってからでもそういう選手が出てくるのが帝京大の強さだと思います」と相馬監督は言った。

「才能があっても、なかなかブレイクスルーしない選手はたくさんいます。だけど本当に努力している選手は、それが見えないところでの努力であっても仲間が見ている。『コイツは本当に努力している』と仲間に認められた選手は、自然とメンバーに入ってくるし、厳しい試合で力を出すんです」

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 フッカーは象徴的なポジションだった。今季、フッカーとしてセットプレーを支えたのは當眞蓮と知念優来、ともに4年生だが、昨季までは前主将の江良颯(現クボタスピアーズ船橋・東京ベイ)の壁が厚く、2人とも秋冬の公式戦先発はゼロだったが、4年のシーズンになって努力が開花。対抗戦初戦の日体大戦で2年生の松隈孝成がリザーブに入った以外の全試合、4年生の2人が正副フッカーの座を守り通した。

“常勝”帝京大に起こっている「ある変化」

 一般的に、指揮官は翌年のチーム作りを考え、ある程度は下級生をメンバーに起用し、経験させておきたいと考えるもの。まして、3年生までの経験値が少なくかつ間もなく卒業してしまう「最上級生の新人」は、試合のポジションを与えられにくい。帝京大のように潤沢な選手層があるなら、経験値=プレー時間を与えたい才能は下級生にあふれている。しかし相馬監督はそう考えなかった。

 そんな帝京大には近年、面白い現象が起きている。それが、出身校の多様化だ。これまであまり名前を見ることがなかった、いわゆる「名門進学校」の出身者が増えているのだ。

<次回へつづく>

#2に続く
「意図的に勧誘しています」なぜ“常勝軍団”帝京大ラグビー部が“超進学校”出身者を狙うのか?…「以前は強豪校のキャプテンばかりでしたが…」

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