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「まるで別人…ユーキに“キレ”が戻った」石川祐希の“強烈サーブ”を至近距離で見た記者が確信「ペルージャは苦境を脱出した」次戦は大塚達宣と日本人対決 

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弓削高志

弓削高志Takashi Yuge

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posted2025/02/12 17:00

「まるで別人…ユーキに“キレ”が戻った」石川祐希の“強烈サーブ”を至近距離で見た記者が確信「ペルージャは苦境を脱出した」次戦は大塚達宣と日本人対決<Number Web> photograph by Takashi Yuge

復調の兆しを見せるペルージャで存在感を示す石川祐希

 グロッタッツォリーナ戦では司令塔シモーネ・ジャンネッリとの速い攻撃が機能し、被ブロックも劇的に減少。パイプ攻撃などで計12得点を挙げ、白星奪取に貢献した。サービスエースも3本奪っている。

「今日、個人的にはスパイクに関しては悪くなかったと思っています。サーブは少しミスが目立ったかなと思っているので、そこがなければもっといいなと。球がコートに入っているときには相手を崩せている。そこは継続していきたい」

 こじんまりとしたアレーナの記者席正面から至近距離で拝む石川のサーブときたら、球速も回転数もはたまた急降下しながらスライドする角度も「えぐい」の一言だ。立ち見客含む3442人満員の観客も、触れたら火傷しそうな石川のサーブに唸った。

待ち望んだ“トリオ”の復活

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 今季セリエA初昇格チームとはいえ、後半戦7試合で勝ち点15を荒稼ぎしたグロッタッツォリーナは勢いがあり、決して侮れない相手だった。難敵相手に快勝をおさめたことで、ペルージャがつかんだ自信は大きい。

「選手たちは結果とパフォーマンスを高いレベルで両立させてくれた。チームに再び継続性が戻ったことを嬉しく思っている。ここからの我々の目標は今後に向けプレーのクオリティを上げることだ」

 アンジェロ・ロレンツェッティ監督にとって何よりの朗報は、右大腿二頭筋負傷で戦線を離れていたOHオレフ・プロトニツキが、前節ターラント戦で3週間ぶりに復帰したことだろう。

 プロトニツキは9日の試合でも第2セットと第4セットに石川と交代してコートに入った。まだ本調子とはいかないだろうが、ペルージャ最大の武器である石川とカミル・セメニウクとの“アウトサイドヒッター3人体制”が再稼働したことで、チームに弾みがつくことは間違いない。だが、石川の視線はもっと先を見ている。

【次ページ】 「ユーキは素晴らしいプレーヤーだよ」

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