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「お前、エラそうにぬかすな!」事件も…落合博満との不仲説、楽天初代監督・田尾安志が真相を明かす「落合に謝りたい」「不仲ではない(笑)」
posted2025/01/19 11:02
text by
沼澤典史Norifumi Numazawa
photograph by
Sankei Shimbun
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落合博満との“不仲説”を聞くと…
プロ野球28会は、日本のプロ野球初の同級生による親睦団体であり、以降40年会(古田敦也、山本昌ら)、55年会(松坂大輔、和田毅ら)などが生まれている。
28会は主に全国で野球教室、チャリティイベントなどを開催。会長である中畑清氏を筆頭に、田尾安志氏、真弓明信氏ら副会長が中心となって活動している団体だ。
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ただ、個性が強いメンバーが揃うと互いにぶつかることはよくある話。芯の強いプロ野球OBが集まればなおさらだが、特に落合博満氏と田尾氏の不仲説はしばしば言われる。単刀直入に、田尾氏にそのことを聞いてみるとこう返ってきた。
「不仲と言われますけど、別に喧嘩しているわけではないですよ(笑)。不仲ではないんだけど、落合とは1回会ってちゃんと話したいなと思っています。僕も誤解している部分もあるだろうし、謝りたいこともあるんです。ちなみに、信子夫人は僕も女房も大好きですよ。ちょっとキツく落合に言うこともあるけど、必ず最後は落合のことを立てる。そういうところは、すごいなあといつも話しています」
「お前、エラそうにぬかすな!」事件
田尾氏が謝りたいというひとつのできごとがある。1991年37歳で引退した田尾氏は、スポーツ番組の解説者として当時日ハムで現役だった落合氏にインタビューしたことがあった。
「インタビューに行ったら、落合が『なんでお前、やめたんだよ』と言ったんです。その言い方にカチンときてしまってね。我慢しながらインタビューしてたんですが、終わった後に『お前、偉そうにぬかすな』と言っちゃったんですよ。多分、落合は『もっとやれたのにもったいないな』という意味で言ってくれたと思うんですが、僕もまだ若かったからムッとしてしまった。あれは僕が謝らないといけないな。僕はそういうふうに何十年も経ってから、謝らなきゃいけないなあと反省することがたくさんあるんです」
こう話したうえで、田尾氏は落合氏の性格について続ける。