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「スマホ問題」で人気騎手が引退、相次ぐ不祥事…2024年“競馬界の十大ニュース”を振り返る「2023年は明るい話題が上位を占めていたが…」
posted2024/12/30 17:07
text by
島田明宏Akihiro Shimada
photograph by
Keiji Ishikawa
2024年の日本の競馬界を漢字ひと文字で表すと「乱」だろうか。
スマホの不正使用で人気騎手が引退したり、傷害容疑で厩舎関係者が逮捕されたり、文字どおり、大レースが波乱の結果に終わったりと、いろいろなことがあった一年だった。
ということで、筆者が選んだ「2024年の競馬界の十大ニュース」をお届けしたい。
10位 キズナ、初の種牡馬リーディング
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ディープインパクトが2012年から11年連続で守った王座を、23年はドゥラメンテが奪取。24年はキズナが産駒のジャスティンミラノらの活躍により初めてリーディングサイアーに。2位ロードカナロア、3位エピファネイアと、日本の種牡馬界は群雄割拠の新時代に突入か。
9位 ジャパンカップ、世界一のレースに
イクイノックスが制した2023年のジャパンカップが、IFHA(国際競馬統括機関連盟)が発表した世界のGIトップ100で「世界一」に認定された。発表が24年1月だったので、今年のニュースとした。
8位 日本馬、海外GI連続勝利ストップ
日本馬が海外GIを勝てなかったのは2018年以来6年ぶり。とはいえ、ドバイワールドカップデーのGIで4頭の日本馬が2着になるなど、世界の大舞台で上位に食い込んだ。
7位 皐月賞、涙の勝利
勝ったジャスティンミラノは、その4日前に逝去した藤岡康太騎手が稽古をつけていた馬だった。ゴール前で、鞍上の戸崎圭太は胸のなかで、管理する友道康夫調教師は声に出して「康太!」と叫び、ゴール後は涙を流した。
6位 レガレイラ、3歳牝馬として64年ぶりに有馬記念優勝
ゴール前で2着のシャフリヤールと激しく叩き合い、鼻差で優勝。1960年のスターロツチ以来となる3歳牝馬によるグランプリ制覇をなし遂げた。レース3日後に右第1指骨剥離骨折が判明したが、長期休養にはならない模様(3カ月以上の休養を要する見込み)。