箱根駅伝PRESSBACK NUMBER
「山の神に迫った男たち」宮下隼人&山本唯翔が“史上最大の5区決戦”を大予想! 箱根駅伝の4代目「神」候補は若林宏樹(青学大)かそれとも…?
text by
佐藤俊Shun Sato
photograph byNanae Suzuki
posted2025/01/01 11:02
5区で区間新記録を叩き出すも、「山の神」襲名とはならなかった山本唯翔(当時城西大/左)と宮下隼人(当時東洋大/右)
山本は、山を駆け上がるために普段の生活にも支障が出るぐらい体重を落とし、お菓子や夜更かしなど、体に悪影響を及ぼす“悪魔の囁き”をすべて振り払った。その姿勢から、仲間には「仙人」と呼ばれていた。そのくらい徹底した先に2度の区間新が生まれたのだ。
一方、宮下はずばり「気持ち」だという。
「僕は、気合いとか気持ちとかあまり好きじゃないんですけど、5区に関しては、それがすごく重要です。とにかくキツいので、ちょっと手を抜こうとか、ラクに走ろうと思おうものならすぐに終わってしまう。そのくらい厳しいんですよ。もちろん、楽しむ気持ちも大事ですが、僕は5区で結果を出すには気持ちだと思います」
「4代目」への気持ちを持つ者は現れるか
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5区を制するためには、自分のリズムを刻み、小涌園から最高到達地点の間で差をつける、といった戦術面も重要だ。だが、人と競り合い、自分と向き合って山を駆け上るためには、やはり強い気持ちが必要なのだ。
それを襷の内側に秘め、「4代目・山の神」は果たして誕生するだろうか――。