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「僕の中では“鬼ごっこ”なんです」バスケ富樫勇樹(31歳)が語った言葉の真意は? 世代交代、八村騒動…混沌続く代表チームで第一人者が思うこと 

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ミムラユウスケ

ミムラユウスケYusuke Mimura

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posted2024/11/28 18:00

「僕の中では“鬼ごっこ”なんです」バスケ富樫勇樹(31歳)が語った言葉の真意は? 世代交代、八村騒動…混沌続く代表チームで第一人者が思うこと<Number Web> photograph by JIJI PRESS

モンゴル、グアムとの2連戦を勝利し来夏のアジア杯出場を決めたバスケ日本代表の富樫勇樹。パリ五輪という大舞台を終えて、目指すものは…?

 もちろんパリ五輪に年齢を感じさせない超人がたくさんいたことは、指摘されずともわかっている。

「レブロン(・ジェームズ)、(ステフィン・)カリー、KD(ケビン・デュラント)とかもそうだし、ブラジルのガードの選手(マルセリーニョ・ウェルタス)も今は41歳ですか。それくらいの歳になっても、あれだけのプレーができる選手もいます」

 大会時の年齢はレブロンが39歳、カリーが36歳、デュラントが35歳だった。富樫は次のロス五輪を、35歳で迎えることになる。

「これだけ長く、休みなく、各Windowにずっと出てきているので、大変だと思いますよ。言葉では簡単に『まだやれるでしょう』と言えるかもしれないけど、気持ちの部分だったりは、やはり難しいので」

 バスケ界でもフィジカル面のレベルが上がっているため、世界的にリーグ戦で連戦が組まれることは少なくなっている。ただ、Bリーグは基本的に土日に同じチームとの連戦があり、さらに水曜日にも試合が組まれることが少なくない。世界的に見ても、選手の負担がかなり大きいリーグとなっている。

 さらに、バスケ界では2019年W杯の予選から、サッカー界を参考に、シーズン中に国際大会の予選を行なう方式を採用した。サッカーの「国際Aマッチデー」にあたる期間が、バスケでは「WINDOW」と呼ばれ、シーズン中には基本的に3回ある。

 どの道に進んだとしても、そこに正解は転がっている。その道を実りあるものにできるかどうかは、富樫や比江島の努力と生き方にかかっているのだ。

これからは「若手の台頭から逃げ切る」鬼ごっこ

 話題を、富樫の話に戻そう。

「自分の好きなバスケットを、代表選手としてやれるこの時間は、僕の中で『鬼ごっこ』なんですよ。年齢、技術、体力面などを含めて、(若手の台頭から)逃げ切れるようにね」

 それでいて、富樫は若手の台頭を心から願っている。

「僕の場合は同じポジションに、あれだけの結果を残し、実際にNBA選手としてやっている河村(勇輝)がいるので。河村のように『あぁ、すごいな』と思えるような選手が出てくるのであれば、日本のバスケ界にとって喜ばしいことだと思います」

 グアムの地で、彼の口から河村の話が出たのは偶然なのだろうか。このタイミングだからこそ、聞いておかなければいけないことがあった。

【次ページ】 「自分の想像以上の挑戦」をあまりしてこなかった

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