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大谷翔平が発言「世界一をあと9回」その“本当の意味”…じつはドジャース編成が見抜いていた「ヤンキースは守備崩壊する」チームメイトが酷評のウラ側
posted2024/11/09 06:00
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph by
Getty Images
「はっきり言って、ヤンキースは僕らと同じ土俵に立つべきじゃなかったね。怠慢プレーばかりだった」
名門同士の最高のマッチアップといわれ大きな注目を集めたワールドシリーズ。だがドジャースのベテラン救援投手ジョー・ケリーがそう言ってヤンキースを酷評したのは、シリーズ終了から5日後のことだった。米人気野球ポッドキャスト「Baseball Isn’t boring(野球は退屈じゃない)」にゲスト出演し、ワールドシリーズを振り返る話題で盛り上がると、ヤンキースに対する罵詈雑言が次々と出てきた。
ケリーが酷評「本音のヤンキース評」
「もし僕らがポストシーズンに進出したチームのランキングを作ったとしたら、ヤンキースは12チーム中で8位か9位くらいだ。パドレスより下だし、フィリーズよりも下だし、メッツよりも下。ワイルドカードシリーズでパドレスに敗れたブレーブスは不運だった。レギュラーシーズンの最終日に悪天候で振替になったダブルヘッダーの試合をやって、その翌日からポストシーズンに突入したんだからね。リーグ優勝決定シリーズでヤンキースに負けたガーディアンズはクソだったけど、全体的にはヤンキースより守備も戦いぶりも優れていた」
さらにドジャースは、ワールドシリーズが始まる前からヤンキースとの対戦に自信満々だったと明かし、こう語った。
「スカウトからの事前レクチャーで、ヤンキース相手にはボールをフィールド内に転がしさえすれば、守備でミスをしてくれると言っていた。彼らはまともに打球処理もできない。ショウヘイが二塁打を打ったら、グレイバーが雑なプレーをして三塁打になったことがあったよね。あれ一つとっても明白。みんな知ってる。あらゆることを細部まで熟知しているのがドジャースなのさ」
ケリーが言及した大谷のプレーとは、ワールドシリーズ第1戦のことだ。
守備崩壊の内幕「ショウヘイの二塁打で…」
ドジャースが1点を追う8回1死走者なしで大谷がライトフェンス直撃の大きな当たりを放ち、一気に二塁まで駆け抜けた。ヤンキースの右翼手フアン・ソトから内野へ素早く返球されたが、二塁手グレイバー・トーレスがワンバウンドした球をグラブの先にぶつけて捕り損ない、球が地面に大きくバウンドして内野の芝に転がり、大谷が走って三塁へ滑り込み楽々セーフ。次のムーキー・ベッツがセンターへ大きな犠飛を放ち、大谷は同点のホームを踏んだ。