欧州サッカーPRESSBACK NUMBER
「クボ先発じゃないの? 何でか知らないけど」驚く相手ファン…久保建英はキレキレでも「監督の采配後、表情と流れが…」カメラマンは現地で見た
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2024/11/02 17:02
オサスナ戦、ベンチから途中出場となった久保建英。プレー自体にはキレがあったのだが……。
噛み合わないチーム状況に、おそらく久保自らの判断で、ポジションの再チェンジをベッカーへ申し出ている。ただ一度失った勢いは戻ることなく、0-2のまま試合は終わりの時を迎えた。
久保のミドルシュート、久保が関与した流れからのスシッチのシュートは、エレーラのファインセーブに防がれた。またバレネチェアがゴール正面フリーで枠を捉えられなかった場面もあり、ソシエダとしては少なくとも勝ち点1を得ていてもおかしくはない流れだった。
だが——枠内シュート9本のソシエダに対して、4本のオサスナが2ゴールを決めており、決定力の差がはっきりと現れた結果となった。
昨シーズンの同カードでも、ホームチームが押しながらも1本のCKから敗戦を喫しており、また久保もエレーラのファインセーブにあっており、同じような展開になってしまったのもサポーターとしては残念さが高まる要因となった。
酷使するわけにはいかないという判断もあるのだろうが
久保の投入が、ゲームの流れを引き戻し、またスタジアムの雰囲気を盛り上げたのは事実であり、キレのある久保のプレーからは、日本だけでなく現地のファンからも先発に望むのが伝わってくる。
ただ日本代表としてアジアとの行き来を余儀なくされ、またシーズン半ばになんらかの負傷離脱期間のあった久保を、酷使するわけにはいかないという判断があるのも理解できるところ。
ソシエダほどの規模のクラブが国内リーグと共に欧州カップ戦を戦う厳しさをそのまま体現している状況といえる。10月31日に予定されていた国王杯は豪雨災害で延期になり、次節はアウェイでのセビージャ戦となる。久保の活躍だけでなく、起用法にも注目が集まりそうだ。