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「久保建英に疲労感が…」日本代表で2万6000キロ移動の強行日程も「韓国人FWとユニ交換」ソシエダで途中出場、現地カメラマンが見た表情
posted2024/10/24 17:02
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
ラ・リーガ10節、久保建英が所属するレアル・ソシエダは、敵地でのジローナ戦に0-1で勝利し、今季3勝目を手にした。スタートダッシュに失敗したチームは、一時降格圏近くにまで順位を落としていたが、この勝利で順位を11位まで押し上げることに成功している。
2万6000キロ移動のち途中出場…試合後には疲労からか
この試合、久保は後半20分からの途中出場となり、チームが1点リードの状況でピッチへ送り出された。代表ウィークでの中断明けとなった今節、久保はW杯予選のサウジアラビア戦、オーストラリア戦の2試合をこなしてチームに合流。アウェイでのサウジアラビア戦後に日本へ移動。ホームで先発出場したオーストラリア戦から中3日で、ジローナ戦を迎えている。
1週間強で約2万6000キロという長距離にわたる移動の負担、時差の問題、次々と変わる環境への対応もありその過酷さは想像に難くない。試合終了の笛が鳴った時、久保は、プレー時間はアディショナルタイムを含めて30分ほどだったが、膝に手をついて疲労を感じさせた。
また選手入場時のベンチで、あくびを噛み殺すような仕草も見せており、過酷な日程の影響を感じさせた。
またこれ以降チームはリーグ戦に加え、週中にヨーロッパリーグや国王杯の試合が組み込まれており、週2試合のペースが続いていく。過酷な日程、久保のフィジカルコンディションが考慮された采配だったといえる。
美しい街ジローナは現在CLにも参戦している
10月19日、ジローナ対ソシエダ戦を撮影取材するためジローナへ向かった。
スペイン北東部カタルーニャ州にあるこの街へは、バルセロナから電車で40分ほどで到着する。
街を流れるオニャル川には、中世の建築や城壁も残る街並みが鮮やかに映り込む。
そんな街のクラブは、今季チャンピオンズリーグの舞台にも姿を現す。
100年近いチーム史の中でも、1部在籍は今シーズンがわずか5シーズン目のチームは、昨季リーガの台風の目として躍進した。そして3位でクラブ史上初のCL出場権を勝ち取っている。
ただ、中規模のクラブが躍進すると、選手の引き抜きが待ち受けている。今季のジローナも漏れなく、昨季24得点でリーガ得点王に輝いているアルテム・ドフビクがローマに引き抜かれ、さらに共同関係のマンチェスター・シティを筆頭としたシティグループからのレンタル選手などがチームに戻るなど、昨季と同じチームとは言い難く、3勝3分3敗で今節を迎えていた。
ジローナのスタジアムへは、試合当日に運行されているスペシャルバスか、市バスに乗って20分ほどで到着する。赤と白の格子柄のユニホームを纏って陽気な地元ファンと共に向かった。