オリンピックPRESSBACK NUMBER

パリ五輪「グッズ在庫セールに大行列」「五輪マークも飾りっぱなし」まさかの“五輪ロス”なパリを巡ってみたら…「セーヌ川はやっぱり汚かった」 

text by

広岡裕児

広岡裕児Yuji Hirooka

PROFILE

photograph byYuji Hirooka

posted2024/11/03 11:05

パリ五輪「グッズ在庫セールに大行列」「五輪マークも飾りっぱなし」まさかの“五輪ロス”なパリを巡ってみたら…「セーヌ川はやっぱり汚かった」<Number Web> photograph by Yuji Hirooka

10月になっても五輪を懐かしむ雰囲気のエッフェル塔前

 会場の跡を回ってみた。

 開会式のメイン会場だったトロカデロ広場とセーヌの対岸のシャン・ド・マルスを結ぶイエナ橋の上に、五輪マークがあった。エッフェル塔に飾ってあったものだ。アンヌ・イダルゴ市長はこれをロサンゼルス五輪まで、エッフェル塔に飾ったままにしておきたいと提案している。これに対して、ネットでは反対署名運動が始まり、いま4万7000通が集まっている。美術アカデミー(学士院)も反対を表明した。もし飾るにしても、実際に飾ってあったものは重いので外され、新しく軽いものをつくることになる。それで今はここに置いてあるのである。

セーヌ川はやはり汚かった

 また、もうひとつ、イダルゴ市長が残したいと希望していたチュイルリー公園の聖火台の気球はなくなり、元の池に戻った。もっとも、これも廃棄されたわけではなく、今でもどこか別のところに飾りたいとしていて、賛否両論が起きている。

 チュイルリー公園のすぐ横のリヴォリ通りでは、ルーブル美術館・装飾美術館からコンコルド広場までの3車線の真ん中をオリ・パラ専用レーンにしていたが、それがそのまま自転車専用レーンになった。ブレイキンやスケボーなどの会場となり、パラリンピックでは開会式が行われたコンコルド広場でも、自転車レーンが広げられた。

 そして、今のセーヌ川は豪雨のためにばっちい泥水で水位も高く、ここで選手たちが泳いだなどとはとても信じられない。

 イダルゴ市長が五輪前にアピールのためにセーヌ川で泳いだ時のウェットスーツは、ローザンヌのIOCのオリンピック博物館に展示される。やっぱり、五輪ロスなパリなのである。

関連記事

BACK 1 2 3 4 5
#パリ五輪
#オリンピック・パラリンピック

他競技の前後の記事

ページトップ