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M-1予選バカ受け、アキナはなぜ“あの4分間だけ”スベったのか?「“日本の前”でスベって…地獄です」

posted2021/03/07 11:01

 
M-1予選バカ受け、アキナはなぜ“あの4分間だけ”スベったのか?「“日本の前”でスベって…地獄です」<Number Web> photograph by Shigeki Yamamoto

2020年M-1で2度目の決勝進出。8位だったアキナの山名文和、秋山賢太(右)

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中村計

中村計Kei Nakamura

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Shigeki Yamamoto

「あれは漫才じゃない」――2020年のM-1王者が生まれると、漫才をめぐるかつてないほどの論争が巻き起こった。なぜあれほどの賛否を呼んだのか? 出場した漫才師たちのインタビューから、その答えに迫っていく。

事前の視聴者順位予想では1番人気だったアキナ。2016年以来4年ぶり2度目の決勝となった2人が振り返る、M-1本番“4分間”のコワさとは――。(全3回の1回目/#2#3へ)

――アキナのM-1決勝のネタを観たとき、漫才とはこんなに怖いものなのかと初めて思いました。準々決勝、準決勝と、あれだけ客席を爆発させていたにもかかわらず、8番目で登場した決勝は一転、お客さんの反応が本当に鈍かった。今回のネタは、山名さんの地元の同級生の女の子が単独ライブにくるので楽屋の様子を見させてあげたいという設定でした。どのあたりで客の反応がいつもと違うと思ったのですか。

秋山 ネタ振りの段階で、僕が山名君に何回か「(同級生の女の子のことを)好きなん?」と聞いていて、山名君がちょっとマイクから離れて「キョウコちゃーん! こっち」って笑顔で同級生の女の子を呼ぶシーンがあるんです。その瞬間でしたね。「あっ、今日は絶対はまらん」と思いました。

山名 僕もたぶん、そのあたりで確信していると思います。ただ、もうあんまり記憶がないんですよ。

――アキナは2016年以来、4年ぶり2度目の決勝でした。やはり、M-1の舞台は、いつもと違う緊張感があったのでしょうか。

秋山 もちろん、ありましたけど、いい緊張の仕方やなと思っていたんです。ほんまに優勝できるんちゃうかって思っていて。せり上がりのときも、山名君の背中をポンポンと叩いて「楽しもうな」って言ったぐらいなので。

山名 言ってたな。僕は初出場のときは緊張しかなかったんですけど、今回は、期待と不安、両方ありました。その両方がピークに達している感じだったというか。いや、不安の方がちょっと勝ってたかな。

小さなズレ「おいでやす小田さんと遊んでいたのに……」

――それぐらいなら、いい精神状態のようにも思えますが。

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