高橋藍のカラフルデイズBACK NUMBER
「藍は苦労するのではないか…」“守備職人”リベロ山本智大の指摘に、高橋藍はなんと答えた?「トモさんがいると、めちゃくちゃ大変」
text by
高橋藍Ran Takahashi
photograph bySV.LEAGUE
posted2024/11/02 06:00
SVリーグ開幕から3週間、会場の雰囲気や対戦相手の印象を語った高橋藍(23歳)。日本代表の仲間たちとの対戦は刺激になっているようだ
――日本代表でプレーした西田有志選手とマッチアップするシーンも多かったですね。
楽しかったですね。僕がスパイクを打って有志さんがブロックしたり、逆に僕が有志さんのスパイクをブロックし返したり。前衛でマッチアップしていない時も、スパイクやサーブを僕がいるコースに打ってきていたので「絶対にエースは取られないぞ」という気持ちもありました。有志さんとはこれからもSVリーグを盛り上げる仲間として切磋琢磨していきたいし、刺激になりました。何より楽しかったですね。次は負けません!
―― 一人の選手として、今後のSVリーグに期待することはありますか?
シンプルに日本のバレーボール、SVリーグのレベルを上げたいと思って(イタリアから)戻ってきました。もちろん自分自身の成長を考えてそれが一番だと思ったし、そもそもイタリアでプレーすると決めた理由は、世界最高峰の選手が集まる場所で、レベルアップできると思ったから。イタリアリーグはすごくレベルが高かったですし、実際に成長できた。ただ、SVリーグも世界トップの外国籍選手がたくさん集まっていて、他国のリーグに見劣りしないし、レベルも高い。「日本でやりたい」と思う選手もこれからもっと増えると思います。
そこで重要なのが、世界中の選手が集まる中で日本人選手がどうやって試合に出るかということ。簡単にコートに立てなくなったとして、「試合に出られないからもういいや」と心が折れてしまう人もいるかもしれないけど、そこで何としてもスタメンを勝ち取ってやると思う選手もいる。その差は大きいですよね。後者が増えれば増えるほど、SVリーグのレベルが上がるし、競技力も上がっていく。魅力的な試合が増えれば、それを見た子どもたちも「バレーボールをしたい」「かっこいいな」と思い、競技人口が増えるかもしれない。そうなっていくのが僕は理想だと思っています。
SVリーグのコートで“再会”
――SVリーグでは日本代表の選手だけでなく、高校、大学の同級生や先輩たちと久々に顔を合わせることが多いと思います。「藍と話すのは緊張する」と話す選手もいましたが(笑)、“再会”はどうでした?
ただただ嬉しいですね。なかなか会えなかったですし、お互い成長した姿を見せられる機会なので。対戦相手だけでなく、サンバーズには春高決勝で対戦した染野輝(駿台学園高卒)や、中学選抜で一緒にプレーした甲斐孝太郎がいるので、普段からとても良い刺激をもらっています。
――プレシーズンマッチでは高校時代、ともに世代を代表するエースとして注目されてきた水町泰杜選手(ウルフドッグス名古屋)と会話するシーンもありましたね。
めちゃくちゃ久しぶりに会いました。試合した時は、ビーチバレーの大会に出場してブラジルから帰ってきたばっかりだったので「ビーチどうだった?」ぐらいしか話せてないのですが、すごく楽しかったです。ウルフドッグスには日体大の先輩でもある(市川)健太さんもいて……彼とはしょうもない話しかしていないですが(笑)。
久しぶりだったからか、同級生の選手たちもみんな最初は敬語で話しかけてきたんですけど(笑)、話し始めると何も変わらないですね。当時と一緒だなーと懐かしい気持ちになりました。
――サンバーズの入団会見では「対戦が楽しみな選手」として中島健斗選手(VC長野トライデンツ)の名前を挙げていましたね。後日、中島選手はうれしかったと話していましたが、本人から「(名前を出したのは)ぱっと浮かんだだけ」と言われたと(笑)。
僕たちは、お互い塩対応なんで。会っていない時は僕も健斗も愛があふれているけど、会うとそっけない(笑)。