――先日、日本のリーダーに指名された石破（茂）首相への評価は厳しいものが続いておりますが、一方で三浦大輔はベイスターズのリーダーとしての資質を備えていると。

森永　三浦大輔は石破さんと違って芯がありますよ。そしてブレない。もちろんね、これまで三浦大輔は“監督として優しすぎる”という評価が僕の周りの野球関係者からもよく聞こえてきました。だけど、今年に入ってから厳しさも見せるようになってきたじゃないですか。マウンドでウィックを怒鳴りつけた場面なんてこれまでの番長じゃ考えられないですよ。ベースは優しいけど、この4年で監督として着実に進化をしている。野球理論もしっかりしているしね、人材マネジメントもできるし、この球団を誰よりも愛している。僕はね……もう、10年20年と三浦監督でいいと思っているんですよ。

――でもやっぱり、黎明期の大洋ならばまだしも、優勝をしないと監督は続けられないのではないでしょうか。

森永　番長には優勝してほしいとは思っていますよ。去年は交流戦に優勝した。今年はファームが優勝でしょ。さぁ、来年……とはいっても、僕は多分それを見ることができない。でも、これ、誰にも言ってないんですけどね。もしかしたら今年のクライマックスを勝ち抜いて、下剋上して日本一になるんじゃないかって予感がしているんですよ。

――何故、そう思われるのでしょうか。

森永　だって安定しているじゃないですか。タイガースやジャイアンツに比べて、ベイスターズは低位だけど安定している。東（克樹）で1勝は間違いなく計算できるし、スーパースターはいないかもしれないけどノッたらこれ以上怖いチームはないんです。運が巡って来て、相手がブンブン振り回してくれて、打てない状況にハマってくれたら……いや、いけるんじゃねえかなこれ。

「ベイスターズの日本シリーズを見ながら死にたい」

――運とか、相手頼みの要素ばっかりじゃないですか……。

森永　まぁ、僕もね、あと何カ月生きられるかなんてわからない。ただ最近は僕にも欲が出てきてね。ここまで来たら、ベイスターズの日本シリーズを見ながら死にたいなって思っているんです。それができたら幸せですよね。

――はい。それでも、「優勝が見たい」とは言わないんですね。

森永　優勝なんて50年に一度ぐらいが丁度いいんです。

――さすがに長すぎますよ。明日からのCS、日本シリーズをしっかり見届けて、来年も森永さんのベイスターズ話を聞かせてください。

森永　そうですね。もし来年も生きていられたら、ハマスタに行きますよ。そして、今度こそ『森永卓郎がハマスタに行くと負ける』というジンクスを打ち破りたいと思っています（笑）。

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