濃度・オブ・ザ・リングBACK NUMBER
「先に言っときますよ」朝倉海の予言…秋元強真のRIZINデビュー戦“1ラウンドKO”はなぜ生まれた? 朝倉兄弟から受け継いだ「ドラマ性」
text by
橋本宗洋Norihiro Hashimoto
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2024/10/02 18:12
RIZINデビュー戦でKO勝利を収めた秋元強真(18歳)
「コイツには誰も勝てないだろうってくらいになりたい」
SNSでは、リングコール時のポーズも話題になっていた。両手を横に広げるのは未来と同じ。そこから片手を上げるのは海のポーズだ。
「未来さん、海さんが“いったん”いなくなったRIZINを盛り上げる」
そう宣言した秋元は「RIZINを引っ張るのは彼」という海からの“エース指名”に応えたのだ。
「(海の言葉は)当然とは思わないけどプレッシャーでもないです。モチベ(ーション)じゃないですけど、嬉しかったですね。あの言葉で自信持って挑めるようになりました」
今の目標はRIZINバンタム級のベルト。海が返上したものだ。できるなら大晦日にも挑戦したいと自信を見せた。さらにその先について聞くと、フェザー級に上げての2階級制覇だと言う。RIZINフェザー級タイトルは、未来が獲得できなかったものだ。
「コイツには誰も勝てないだろうってくらいになりたいです」
RIZINのドラマは続く。朝倉兄弟から物語を受け継ぐ者がいる。もちろん、未来や海がそうだったように、秋元にもこれから試練や挫折があるだろう。それを乗り越える様も見てみたい。
いずれ、より成長した秋元が平本蓮に挑む時も来るのだろうか。現時点では単なる想像の世界だが、そんな想像をかき立てる力も秋元にはあるのだ。