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「これはすごいスタッツだ!」カブス監督なぜ絶賛? 今季すでに14勝、今永昇太の“じつはスゴイ”四球数と登板間隔「日米の違いを理解して…」 

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笹田幸嗣

笹田幸嗣Koji Sasada

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posted2024/09/20 11:04

「これはすごいスタッツだ!」カブス監督なぜ絶賛? 今季すでに14勝、今永昇太の“じつはスゴイ”四球数と登板間隔「日米の違いを理解して…」<Number Web> photograph by Getty Images

メジャー1年目ながら今季ここまで14勝を挙げている今永昇太

 今永が先に語ったように、日本の打者には狙い球を外しても前に飛ばさない技術、ファールで凌ぐ技術がある。だが、メジャーにはファールにする打者がいない、とは言わないが、それほど多くもない。甘いボールでも、打者心理を利用すれば、アウトにできる可能性はあるという。その例として、彼は10日のドジャース戦でマンシーに打たれた本塁打と、大谷を一ゴロ併殺打とした1球を挙げた。

「マンシーに打たれた本塁打は、彼が打ちたいだろうなというボールを投げてしまいました。大谷くんには2球スライダーを続けた後、次は真っ直ぐかなと思いましたが、僕が真っ直ぐを投げたい時は相手も真っ直ぐがくるだろうと思っていると思うので、相手が予測していない可能性が一番高いスライダーを選択しました」

四球を与えず、投球数を減らす投球術

 投げる哲学者は投げる心理学者でもある。そんなことにも気付かされたが、四球を与えず、投球数を減らす投球術が、日々の責任投球回数を投げ抜くことに繋がり、1年間、ローテーションを守り抜くこととなる。無論、ケガをしない投球技術、体力が前提にあることは言うまでもない。

「決してすごいことをやっているわけではなくて、アメリカでずっとやってきた投手からすれば、当たり前のことですよね。俺はすごいことをやっているぞじゃなくて、当たり前のことなんだということを理解してやるということが、これからも一番、順応に繋がると思いますね」

 今永はどこまでも謙虚だった。

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