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久保建英がマドリー戦後ファンに謝罪も…「エムバペとビニシウスはタケに手を焼いていた」カメラマン、久保本人が感じた「悪い中での好材料」
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph byDaisuke Nakashima
posted2024/09/19 17:01
エムバペと笑顔で握手する久保建英。ソシエダは苦しんでいる一方で久保個人のプレーは高いクオリティを誇っている
ゴール正面、フリーで撃たれたシュートだったが、惜しくもポストを叩いてしまう。直後のボックス内の局面では、久保が落としたボールをセルヒオ・ゴメスがシュート、シュートが弾かれた混戦から久保自身もチャンスを迎えると迷わず一閃。しかしアントニオ・ルディガーに弾き出されてしまった。
頭を抱えるような仕草を見せた久保だったが、自身の強打に身を挺してうずくまるルディガーに手を差し伸べている。
両チーム無得点で迎えた後半早々、ソシエダはスチッチとサディクのパス交換から決定機を作るが、またしてもポストに嫌われ、枠にゴールを阻まれるのはこの日3度目となった。決定機逸が続いたソシエダは、58分、VARによりアルダ・ギュレルが放ったシュートに腕が当たったと判定され、PKを与えてしまう。
このPKをビニシウスがしっかりと決めアウェイチームが先制に成功。さらに75分、ビニシウスのボックス内への突破に対し、VARにより踏みつけ行為が発覚し、2個目のPKを献上。ビニシウスからボールを譲り受けたエムバペがPKに成功し、追加点を奪った。
ビニシウスやエムバペでも“ファール覚悟”だった
試合後、マドリー指揮官アンチェロッティはこのように話していた。
「相手の前線からのプレスが素晴らしく、ボールを繋げられなかった」
つまり、ソシエダペースの時間帯が続いた戦いであることを認めていた。それでもPKとはいえ、ビニシウス、エムバペと両エースがゴールを奪い、勝ち点3を獲得している。
特にエムバペはこの日も激しいマークもお構いなし、とばかりにアクロバティックにボールを収めると、自陣から一気に相手ゴール前まで辿り着く加速を見せている。
エムバペやビニシウスは戦況を一気にひっくり返すだけの爆発的な個の力を感じさせる。ただそのエムバペやビニシウスが、久保のドリブルに対してはファールをしないと止めることができない——手を焼いている場面も多く撮影できた。
久保へはサイドバックだけでなく、ボランチ、前線からと相手3人が引き寄せられるような場面もあり、そこで生まれるギャップをチームとしてもっと活かしたいところだが――。
試合後会見に久保が語った「悪い中での好材料」とは
ソシエダを戦術的に見てみると、久保の能力と同時にある懸念も感じられる。