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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
「ダイチのことをよく知ってる」恩師の下で…イギリス人記者の鎌田大地“ホンネ評価”「要求は理解できてます」日本代表MFに期待する2つの任務
posted2024/09/12 17:25
text by
ジョン・ブルーウィンJohn Brewin
photograph by
JFA/AFLO
「ダイチ、今のは左足だな! ローマ(ラツィオ)で左足のシュートを磨いていたのか!」
夏のプレシーズン中に、鎌田大地と再会したクリスタルパレスのオリバー・グラスナー監督は、この日本代表が練習中に左足で強烈な一撃を決めると、トレーニング場に響き渡るほど大きな声を上げて喜んだ。アシスタントのパディー・マッカシーによると、現在50歳のオーストリア人指揮官は、鎌田は「左足でゴールを決められない」と冗談を言っていたらしい。一昨季までアイントラハト・フランクフルトで共に働いた2人は今オフ、サウスロンドンで再び目的を共有することになった。
2年前、EL制覇した2人がイングランドの地で
今のプレミアリーグを俯瞰すると、それは欧州カップ戦出場権の獲得となる。国際会計事務所『デロイト』の最新の報告によると、クリスタル・パレスの2022-23シーズンの売り上げはリーグ13位。昨季のピッチ上ではグラスナー監督が後半戦の途中に就任した後、終盤に追い上げて最後の6試合を5勝1分(マンチェスター・ユナイテッドに4-0、アストンビラに5-0とふたつの大勝を含む)とし、10位で終えている。
昨季の順位を考慮すれば、欧州カップ戦のなかでもチャンピオンズリーグというより、ヨーロッパリーグあたりが現実的なターゲットとなるだろうか。そのトロフィーは2022年5月、ふたりがフランクフルト時代に、決勝の会場となったセビージャのラモン・サンチェス・ピスファンで掲げたものでもある。
翌2022-23シーズンの終了をもって、ふたりは別々の道へ進んだ。鎌田はラツィオへ、グラスナー監督はフランクフルトの指揮官を辞任した後はどこにも所属していなかったが、今年2月にロイ・ホジソン前監督の後任としてクリスタル・パレスに指名された。見事にチームを復調させた監督は、新天地での初の移籍市場で鎌田を求め、イタリアの首都で不満を溜めていた現在28歳の日本代表MFがこれに応じた。
鎌田に求められている“2つの役割”とは
鎌田に求められている主な任務は2つある。