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成績的に“不作の新人王争い2024”巨人・船迫大雅が安定も「該当者なし」あり得る? セパとも打者伸び悩み、候補は金村尚真、武内夏暉と…
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byNanae Suzuki
posted2024/09/10 06:00
巨人の安定したリリーフ陣の一角を担う船迫大雅。セ新人王争い有力候補となっている
パ投手:ローテを守る金村・武内、救援で活躍中なのは…
〈パ・リーグの新人王有資格の投手〉
金村尚真(日)26登6勝5敗0S6H 120.2回 率2.31
武内夏暉(西)18登7勝6敗0S0H 122.1回 率2.35
福島蓮(日)12登2勝3敗0S0H 61回 率3.54
古謝樹(楽)11登5勝5敗0S0H 59.1回 率4.25
高島泰都(オ)20登1勝2敗0S4H 51回 率4.24
古田島成龍(オ)45登2勝1敗0S23H 41.2回 率0.86
齋藤響介(オ)8登2勝3敗0S0H 37.2回 率4.06
大山凌(SB)14登1勝1敗0S1H 24回 率2.63
松井友飛(楽)7登1勝1敗0S0H 22.2回 率6.75
長谷川威展(SB)26登4勝0敗0S3H 21.2回 率2.49
現状で規定投球回にわずかに届かないながら、日本ハムの金村と西武の武内がローテを維持してきた。
金村は2023年、富士大学からドラフト2位で入団。昨季は4試合25回を投げた。今季は開幕から中継ぎで起用され10登板で1勝6ホールド、防御率0.63と抜群の働き。5月8日から先発に転向し、6勝5敗ながらローテを維持している。
武内は昨年のドラフトで、國學院大から3球団が1位指名して西武に入団が決まる。開幕からローテ入りし、チームが不振にあえぐ中で一時はエース格の活躍をしたが、8月11日以降は5登板連続で失点し、防御率は8月3日の1.55から2.35に下落している。ここからが踏ん張りどころだ。
新人王はこの2人が有力だが、救援ではオリックスの古田島が、防御率0点台を維持している。日本通運から今季、ドラフト6位で入団。宇田川優希、山﨑颯一郎ら昨季までの救援陣を支えた投手が総崩れになる中、古田島は開幕から22試合連続無失点。7回を担当して盤石の投球を続けている。リーグ3位タイの23ホールド。厳しいペナントレースを戦うオリックスにとって救世主的な存在になっている。
パの新人王は日本ハムの金村、西武の武内、オリックスの古田島の3人が候補だろう。従来は先発投手の方が有利な印象があったが、今後の成績次第では古田島が選ばれる可能性もある。
端的に言って「小粒」な新人が多かった今季だが、前週に取り上げたMVP・沢村賞争い候補の面々とともに――残り試合での奮起を期待したい。
週間記録セ:佐藤輝ら阪神打線が好調をキープ
【2024年9月3日~9月8日 週間成績】
〈セ・リーグ〉
・今季成績
巨 人124試65勝53敗6分 率.551 差--
広 島121試63勝53敗5分 率.543 差1
阪 神127試64勝57敗6分 率.529 差2.5
DeNA121試61勝58敗2分 率.513 差4.5
中 日126試52勝66敗8分 率.441 差13
ヤクルト123試50勝69敗4分 率.420 差15.5
・21週目の成績
阪 神6試5勝1敗0分 率.833
DeNA5試4勝1敗0分 率.800
ヤクルト6試3勝3敗0分 率.500
巨 人5試2勝3敗0分 率.400
中 日6試2勝4敗0分 率.333
広 島6試1勝5敗0分 率.167
3位阪神が大きく勝ち越し、首位争いをする巨人、広島はいずれも負け越したのでゲーム差が縮まっている。
〈打撃成績5傑〉※打撃の総合指標、RC=Runs Created順
細川成也(中)25打10安3本5点 率.400 RC7.33
森下翔太(神)25打11安1本7点 率.440 RC7.15
大山悠輔(神)24打9安1本5点 率.375 RC5.63
佐藤輝明(神)21打7安2本10点 率.333 RC5.57
オースティン(De)20打9安5点 率.450 RC5.40
阪神の中軸を務める森下、大山、佐藤が好調で、佐藤は最多の10打点を挙げた。本塁打は中日、細川の3本。盗塁はヤクルト並木秀尊の2が最多だった。
〈投手成績5傑〉※リーグ防御率に基づくPR=Pitching Run順
吉村貢司郎(ヤ)1登1勝9回 責0.00率0PR2.59
高橋遥人(神)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.01
戸郷翔征(巨)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.01
才木浩人(神)1登1勝6回 責0率0.00 PR1.73
ジャクソン(De)1登1勝6回 責0率0.00 PR1.73
吉野光樹(De)1登1勝6回 責0率0.00 PR1.73
ヤフーレ(ヤ)1登6回 責0率0..00 PR1.73
松葉貴大(中)1登1勝6回 責0率0.00 PR1.73
ヤクルトの吉村は4日の巨人戦でプロ初完封。救援では中日のマルティネスが2セーブ、広島のハーンなど8投手が2ホールドを挙げた。
週間記録パ:清宮が驚異の打率5割オーバー
〈パ・リーグ〉
・今季成績
ソフトバンク123試75勝45敗3分 率.625 差--
日本ハム124試65勝51敗8分 率.560 差8
ロッテ125試62勝57敗6分 率.521 差12.5
楽 天121試59勝59敗3分 率.500 差15
オリックス125試58勝64敗3分 率.475 差18
西 武124試40勝82敗2分 率.328 差36
・21週目の成績
日本ハム5試4勝1敗0分 率.800
オリックス5試3勝2敗0分 率.600
ロッテ4試2勝2敗0分 率.500
西 武4試2勝2敗0分 率.500
楽 天5試2勝3敗0分 率.400
ソフトバンク5試1勝4敗0分 率.200
2位日本ハムが好調、ソフトバンクが大きく負け越したのでゲーム差は8になる。ただしその差は大きく、マジックは「13」に減っている。
〈打撃成績5傑〉
清宮幸太郎(日)17打9安1本3点 率.529 RC6.48
マルティネス(日)14打5安2本5点 率.357 RC5.75
外崎修汰(西)18打8安1本2点 率.444 RC5.68
山川穂高(SB)19打8安1本3点 率.421 RC5.56
佐藤龍世(西)18打7安1本1点 率.389 RC4.94
日本ハムは清宮とマルティネスが活躍。レイエスは25試合連続安打でストップするも打線好調。本塁打は日ハムマルティネス、ロッテのソト、楽天の浅村栄斗が2、打点はロッテ、ソトの7が1位。盗塁はオリックス廣岡大志、ソフトバンク近藤健介、西武の源田壮亮、楽天の小郷裕哉、辰己涼介が2回成功した。
〈投手成績5傑〉
山下舜平大(オ)1登1勝7回 責0率0.00 PR2.29
岸孝之(楽)1登1勝6回 責0率0.00 PR1.96
早川隆久(楽)1登1勝H8.2回 責1率1.04 PR1.83
渡邉勇太朗(西)1登1勝5回 責0率0.00 PR1.64
有原航平(SB)1登1敗8回 責1率1.13 PR1.62
オリックス山下は9月4日の西武戦で7回零封。これで3連勝。救援では西武のアブレイユ、楽天の則本昂大が2セーブ、オリックスのぺルドモと古田島成龍、ロッテの国吉佑樹と鈴木昭汰が2ホールドを挙げた。〈MVP、沢村賞予想編につづく〉