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本命不在のMVP・沢村賞予想…巨人逆転Vで菅野智之「35歳でW受賞」も？カープなら投手陣、独走ホークスは“近藤健介vsあの外国人投手”

posted2024/09/04 11:02

復活のシーズンとなった菅野智之。35歳にしてのMVPと沢村賞ダブル受賞はあり得るか

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広尾晃Kou Hiroo

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JIJI PRESS

　ペナントレースも残り1カ月余となった。そろそろMVPと沢村賞について予想しておこう。

　MVPはリーグで最も価値が高い活躍をした選手に、沢村賞は両リーグで最も活躍した先発投手に与えられる。

　MLBにもMVPとサイ・ヤング賞があるが、NPBとは選考基準が異なっている。MLBのMVPは純粋にリーグで一番活躍した選手に与えられる。昨年のアメリカン・リーグは西地区4位のエンゼルスに所属する大谷翔平がMVPになった。

2021年、23年と二度のMVPを獲得した大谷だが、エンゼルスは地区優勝を果たしていない　©Nanae Suzuki

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　これに対してNPBのMVPは、2013年に60本塁打を放った際のバレンティン（ヤクルト）など例外はあるにせよ――優勝チームで最も活躍した選手に与えられることが多い。また、MLBのMVPは2015年以降、（投手兼任の大谷も含めて）野手が受賞しているが、NPBは投手も受賞することがある。

　沢村賞は両リーグで1人だけ、それも先発投手限定だが、サイ・ヤング賞はア・ナ両リーグで1人ずつ、救援投手も対象となる。

セ打者：打撃の総合指標だと、なんと中日・細川が

　さて、今季のNPBは両リーグのペナントレースの様相が大きく異なっている。セ・リーグは混戦で、残り22～28試合で広島、巨人、阪神、DeNAに優勝の可能性がある。阪神、DeNAは望み薄だが、どのチームがリーグ優勝するかで、MVPは変わってくるだろう。

　セの個人打撃成績を、打者の総合指標であるRC順に並べてみよう。成績は全て9月2日終了時点のもの。

　細川成也（中）446打132安17本55点0盗率.296 RC74.98
　岡本和真（巨）441打117安21本65点0盗率.265 RC74.35
　村上宗隆（ヤ）407打98安23本65点8盗率.241 RC72.22
　近本光司（神）470打134安6本35点17盗率.285 RC69.80
　オースティン（De）303打93安22本54点0盗率.307 RC65.72
　丸佳浩（巨）436打124安10本39点6盗率.284 RC63.70
　サンタナ（ヤ）328打102安12本48点2盗率.311 RC62.96
　牧秀悟（De）411打113安18本58点9盗率.275 RC62.75
　長岡秀樹（ヤ）451打136安6本50点4盗率.302 RC61.14
　宮﨑敏郎（De）324打97安10本41点0盗率.299 RC57.01

　なんと1位は、ヤクルトと最下位争いをしている中日の細川。2位に巨人の岡本が僅差で付けている。通常のシーズンなら100試合を越えればRCは90前後になるものが、極端な投高打低のため70点台という低次元の争いとなっている。

　巨人が優勝すれば岡本や丸に票は入るだろうが、MVPになるとは考えにくい。岡本が村上宗隆、オースティンらとの本塁打、打点王争いに勝ってタイトルを獲得すれば可能性は出てくるか、といったところか。