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“レッドブルが買収”大宮アルディージャ「いまのチーム名では最後のシーズンになるかも」選手の本音…J3首位独走「この名前で優勝したい」 

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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posted2024/08/24 11:02

“レッドブルが買収”大宮アルディージャ「いまのチーム名では最後のシーズンになるかも」選手の本音…J3首位独走「この名前で優勝したい」<Number Web> photograph by AFLO

8月6日に発表されたレッドブルによる大宮アルディージャの買収。J3で首位を走るチームの「いま」に迫った

杉本健勇「要らないプライド、すべて捨ててきた」

 J3リーグは7月最終週の23節終了後、3週間のインターバルが設けられた。8月17日のリーグ再開初戦で、大宮は5位のツエーゲン金沢と対戦した。

 ここまでチーム2位の7ゴールをあげているブラジル人アタッカーのアルトゥール・シルバの負傷により、長澤監督はそれまでの3-1-4-2から3-4-2-1へ変更する。「自分は人の上にシステムが立つタイプではない」と話す指揮官は、ケガ人や出場停止などが出ると臨機応変にシステムを変えてきた。複数のポジションに対応できる選手を揃えているからでもあるが、そのチョイスは適材適所だ。

 金沢戦ではボランチやアンカーを主戦場とする石川俊輝を、2シャドーの一角で起用した。ボールへの反応が速く逞しいデュエルが持ち味の33歳は、このポジションにも適性がある。果たして、開始早々の4分にGK笠原昂史のゴールキックに反応してランニングし、相手のプレッシャーを跳ねのけて1トップのオリオラ・サンデーにラストパスを通す。石川の粘り強いプレーがロングカウンターを成立させ、先取点につながったのだった。

 上位対決で早々にリードを奪うと、1トップ2シャドーが前線からプレスを仕掛ける。サンデー、石川と連動して規制をかけていったのは杉本健勇だ。

 2012年のロンドン五輪代表であり、日本代表への招集経験を持つ31歳の大宮入りは、驚きとともに受け止められた。しかし、近年は所属先で十分な出場機会を得ていなかったこともあり、彼自身は「自分の中にあった要らないプライドとか、そういう邪魔するものはすべて捨ててきた」と話す。

 強い決意でオレンジのユニフォームに袖を通す杉本は、ここまでチームトップにしてランキング6位タイの9ゴールをマークしている。そのうえで、3-1-4-2なら2トップの一角、4-2-3-1なら1トップと、システムによって立ち位置を変えながらディフェンスで激しく汗を流している。2対0の勝利に貢献した金沢戦後、「守備してたんかなあ。どうやったかなあ」と苦笑いをこぼしたが、その献身性はアタッカー陣の模範となっている。

 GK笠原も貢献度が高い。プロ14年目の35歳は開幕からフルタイム出場を続け、リーグトップタイのクリーンシートを記録している。金沢戦でも失点を覚悟してもおかしくない場面で、力強いセーブを何度も見せた。

【次ページ】 「いまのチーム名では最後のシーズンになるかも」

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