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「朝倉未来の時代」が終わった瞬間…平本蓮26歳“予想をはるかに超えた”急成長の理由とは? 炎上連発も「とことん格闘技に殉じる」純情な正体
text by
布施鋼治Koji Fuse
photograph byRIZIN FF Susumu Nagao
posted2024/07/30 17:34
呆然とする朝倉未来にリング上で声をかける平本蓮。わずか138秒でのTKO、「朝倉未来の時代」が終わりを告げた瞬間だった
「とことん格闘技に殉じる」平本蓮の純粋性
朝倉からしてみれば、全く予想しなかった独特なステップで踏み込まれたことが最大の敗因になるか。見方を変えれば、朝倉陣営や識者の予想をはるかに超えるほど、平本が短期間のうちに急成長を遂げたといえるだろう。
試合直後には放送席に座っていたRIZINフェザー級王者・鈴木千裕とペットボトルを投げ合うなど、早くも平本らしい行動に出た。それだけではない。決戦前には「試合に集中したい」という理由で、国歌独唱をやめてほしいという趣旨のメッセージをアーティストに送りつけるという騒動を引き起こした。
正直、いずれも疑問符をつけざるをえないアクションながら、少なくとも後者に関しては「ごく純粋に朝倉との勝負に臨みたい」という気概は伝わってきた。
モラルに則った者が眉をひそめる行動とは裏腹に、26歳の平本はとことん格闘技に殉じようとする純粋な部分も持ち合わせている。今回も「毎日死ぬ思いでやってきた」と1日3部の猛練習を自らに課したことを明かした。
毒と純情。平本蓮に、“美しきドブネズミ”というニックネームはよく似合う。