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宮田笙子が贈った“ヘアピン”に彩られ「5人で戦うつもりで頑張ったのだと思う」コーチ陣もビックリ…体操女子“笑顔の予選”になった舞台ウラ 

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矢内由美子

矢内由美子Yumiko Yanai

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posted2024/07/29 17:30

宮田笙子が贈った“ヘアピン”に彩られ「5人で戦うつもりで頑張ったのだと思う」コーチ陣もビックリ…体操女子“笑顔の予選”になった舞台ウラ<Number Web> photograph by AFLO

7月28日の予選にて、見事な演技を見せた体操女子日本代表

宮田笙子がメンバーに贈った“赤と白のヘアピン”

 選手には選手だけの思いがある。そう気づかされる光景もあった。予選ではユニフォームの色調に合わせて、赤と白のラインストーンでデコレーションされたヘアピンがメンバーたちの髪を彩っていた。モナコでの事前合宿中、キャプテンの宮田が団体メンバーにプレゼントしたものだった。

 田中光強化本部長は「私の至らないところと、宮田選手の行為によって4選手に負担がかかったと思う。ミーティングでもみんなと話したのだけど、(宮田がチームを)引っ張ってきた部分も事実としてある。4選手にはその部分に対しての思いがあるのだと思う。5人で戦うつもりで頑張ったのだと思う」と語った。

 最年少の中村は「団体戦だけど演技するときは1人。人数がどうであれ、自分がやることは変わらない。みんながそれをできたから、まとまったのだと思う」と言った。

 田中強化本部長は「ここまで頑張れるとは正直思わなかった。プレッシャーもある中で、どこまで戦えるかという思いもあった。ほんとすごい選手たち。みんなすごい」と称えた。

 パリ五輪での選手たちの目標は代表メンバーが決まった当初から掲げている表彰台。そこにブレはない。前例のない危機を乗り越えて決勝に進んだ彼女たちなら何かを起こしてくれそう。そんな期待が膨らんでくる。

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