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「この質問を待っていて…」今永昇太が“思わずニヤッ”…じつは大谷翔平より長く報道陣に囲まれていた、オールスター初出場の「舞台ウラ」 

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水次祥子

水次祥子Shoko Mizutsugi

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posted2024/07/17 17:03

「この質問を待っていて…」今永昇太が“思わずニヤッ”…じつは大谷翔平より長く報道陣に囲まれていた、オールスター初出場の「舞台ウラ」<Number Web> photograph by Getty Images

初出場のオールスターで多くの報道陣に囲まれたカブスの今永昇太

質問が終わらない…日米の報道陣から大人気

 メディア対応のセッションはリーグごとに45分間、選手が各自のブースに着席すると報道陣が話を聞きたい選手のところに行き、囲みの取材をする形式になっている。囲みの輪の大きさは選手によってさまざまで、囲む人数の少ない選手は、一通りインタビューが終了すると45分の制限時間を待たずに早々に引き上げる。

 しかし今永は日米の報道陣に取り囲まれ、まず最初に米メディアからの質問を受けたが、それはなかなか終わらなかった。あまりに延々と続くので立ち会っていた球団の広報が「この辺で」と声をかけて打ち切り。その後に日本メディアのみの囲みも行われ、ほぼ45分の制限時間を使い切ってようやくセッションが終わった。

 ふと周りを見渡すと、他の選手はほとんどがすでに引き上げ、会場は閑散。今永のブースから通路をはさんだ隣りにはドジャース大谷翔平のブースがあり大きな人だかりが出来ていたが、今永の囲みが終わったときにはもう誰もいなかった。

 しかも今永はこれだけでは終わらなかった。

今永が現地で愛される理由

 地元シカゴのローカルテレビ局「FOX32」の単独インタビューをフィールドで5分以上受け、更には米野球ポッドキャスト「ファウルテリトリー」のライブ配信番組にもゲスト出演。これは元オールスター選手のA.J.ピアジンスキーやヤンキースなどで活躍した元捕手エリク・クランツら有名OBがパーソナリティーを務め、全米の野球ファンの間で知られる人気番組なのだが、そんなところからもお声がかかるとは驚きだった。

 とはいえ、今永の人気の秘密は、その囲み取材の様子を見れば一目瞭然だ。どの質問にもていねいに、あるときは示唆に富み、またあるときはウィットに富んだ答えを返す。地元シカゴのリポーターの間では、期待通りかそれ以上の答えを返してくれる存在として信頼されている。質問を投げるリポーターとそれに答える今永の互いの「ニヤニヤ」から、それが伝わってきた。

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