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清原正吾の気になる進路「プロ野球志望?」本人の“本音”「父(和博)は慎重かも」驚きの身体能力…6年間も野球離れて“なぜ慶大4番になれた?”
posted2024/07/10 11:02
text by
柳川悠二Yuji Yanagawa
photograph by
Shigeki Yamamoto
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清原和博氏の長男・正吾は今春の東京六大学リーグのベストナイン(一塁手)に輝いた。昨秋までの3年間は9打席しか立てず、安打もわずか1本だけ。いわば戦力外の状況から「4番・ファースト」の定位置を確保し、13試合に出場して52打席に立ち、14安打、7打点を記録した。
野球ブランク6年…なぜ慶應大の4番に?
「覚悟を決めて入部した以上は、神宮球場の舞台に立ってホームランを打つことを目標にしました。ただ、正直なところ、大学在学中に試合に出るのすら難しいと思っていたのも事実です。堀井(哲也)監督も当時は『4年生の時に代打で出られるかどうかだろう』と思っていたそうです」
大学の野球部で、まして慶應のような六大学の名門かつ強豪の野球部で、中学・高校の6年間ものブランクがあるような選手はほぼいない。それは同級生の仲間と比べたらあまりに大きなハンデにも思える。
「硬式球も初めてだったので、6年のブランクはやはり大きかったですね。野球から離れていた間は、弟(勝児、慶應高3年)のキャッチボールに付き合うぐらいしかやっていませんでしたから。打席に入っても、レベルの高い大学生投手の変化球がまったく目で追えず、バットにはかすりもしませんでした。ノックを受けても僕だけがエラーする。仲間は『6年間やっていないから仕方ない』と温かい目で見てくれていましたが、むしろ怒られもしない状況が情けなかったです。だから休日の個人練習でなんとか差を詰めよう、と」
正吾の強み「天性のパワー、運動神経」
2年秋の慶早戦で初めてベンチ入りを果たし、昨春には開幕戦に「7番・ファースト」で先発起用された。だが、1安打を放っただけで第2節では控えとなり、第3節以降は二軍に降格。昨秋のリーグ戦出場はなかった。