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《独占インタビュー》宇野昌磨に後悔の涙はない「えー、まだ全然できるよ」引退の1年前、浅田真央さんに相談していたことは? 

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野口美惠

野口美惠Yoshie Noguchi

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photograph byAsami Enomoto

posted2024/06/25 11:02

《独占インタビュー》宇野昌磨に後悔の涙はない「えー、まだ全然できるよ」引退の1年前、浅田真央さんに相談していたことは?<Number Web> photograph by Asami Enomoto

引退会見の後、独占インタビューに応じた宇野昌磨

「'22-'23シーズンが始まってみると、ゆづくん(羽生結弦)とネイサン(・チェン)がいない状況でした。そのシーズン、良い成績は残していましたが、『熱く何かを追いかける中でここまで伸びてこれたのに、今はそういう自分がいないな』と感じていました」

 シーズン最後の世界選手権では連覇を決めたものの、直後の優勝者インタビューでは、『去年ほどモチベーションを感じていない』『オフのショーに出て、自分が求めるべき場所を探したい』などと、プロ転向を示唆するようなセリフも口にした。

「その時の感情をそのまま喋ってしまいました。本当にそれくらいのテンションだったんです。オフシーズンは真剣に今後どうするかを悩みました」

 この時期には、大先輩へも相談していた。5歳のとき、自分をフィギュアスケート界へと誘ってくれた浅田真央さんだ。

「第一声は『えー、まだ全然できるよー』でした。僕にとって、人に相談するのはとても珍しいことなんです。だから真央ちゃんも『こうしたほうが良いよ』とは言わずに、競技生活最後の時期の色々な思いとか、自身の経験を話してくれました」

 真央さんのショーも観に行き、その熱量を目の当たりにした。

葛藤のなかで'23-'24シーズンは近づいてきた

「競技とは違う場所でも全力で自分のスケートと向き合っていて。僕たちスケーターが全力を注げる場所は競技だけじゃないんだな、と」

 そして真央さんから、こんな言葉をもらった。

『どんな道にいっても、昌磨を応援しているよ』

 しかし、葛藤のなかで'23-'24シーズンは近づいてきた。

「正直なところ、練習をしていてもジャンプが嫌になっている自分がいました。『心はここにない』と分かってるのに、辞めるという選択肢がとれなかった。『現役続けなきゃ』『何かジャンプ以外のモチベーション探さなきゃ』という考えのなかで絞り出したのが、『表現を目標に』という言葉でした。メディアで口にすることで、そう思い込むようにしていたんです」

 いざシーズンが始まり、若手スケーター達との試合を迎えると、自分の心をより明確に分析できた。

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