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「新アリーナを日本バスケットボールの聖地にしたい」。千葉ジェッツ富樫勇樹の想いを支え、スポーツを中核に据えた街づくりに挑む三井不動産の挑戦 

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福田剛

福田剛Tsuyoshi Fukuda

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photograph byYuki Suenaga

posted2024/06/12 11:00

「新アリーナを日本バスケットボールの聖地にしたい」。千葉ジェッツ富樫勇樹の想いを支え、スポーツを中核に据えた街づくりに挑む三井不動産の挑戦<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

2024-2025シーズンから千葉ジェッツのホームアリーナとなる「ららアリーナ東京ベイ」に入場する富樫勇樹

 もちろんホームアリーナとして選手の利用するエリアも最新設備が揃う。天井と床にチームのロゴをデザインしたロッカールームに足を踏み入れた富樫は、「試合前にあのロッカーでミーティングして、アリーナに出る。それだけでチームの士気は高まると思います」と、感想を語った。

 ららアリーナ東京ベイは、千葉ジェッツのホームアリーナとして利用されるだけではなく、2025年1月のBリーグオールスターゲーム開催が決定。さらにはアイスショーや元サッカー日本代表・本田圭佑が発起人を務める4人制サッカー【4v4】スペシャルマッチなどのスポーツイベントに加え、音楽ライブやeスポーツも行われる。

 千葉ジェッツの親会社である株式会社MIXIの木村弘毅社長は、この日足を運んだ千葉ジェッツブースターに、こう呼びかけた。

「MIXIはスポーツの力で人々に夢と感動を与え、より豊かなコミュニケーションを創造することを目標に掲げています。このアリーナであれば皆さんのブーストは、もっともっとチームに届くと思っています。ぜひ来シーズンパワーアップした千葉ジェッツを、そしてこの船橋の地で繰り広げられる最新のエンターテインメントをお楽しみいただきたいと思います」

スポーツの力を活用した“行きたくなるまちづくり”への挑戦

 新アリーナは、株式会社MIXIと三井不動産の協業によって運営される。「ららぽーと」をはじめとするさまざまな商業施設やホテル・リゾート、住宅、そしてまちづくりを進めてきた三井不動産にとっても、アリーナ事業は初の挑戦となる。

 三井不動産は「BE THE CHANGE」というスローガンを掲げ、これまでもスポーツの要素を盛り込んだまちづくりを手掛けてきた歴史がある。

 ボルダリングウォールやスケート場などを備えた東京・渋谷の「MIYASHITA PARK」、200m陸上トラックを含むスポーツパークを有する福岡県の「三井ショッピングパーク ららぽーと福岡」、屋内型スタジアムコートを有する大阪府の「三井ショッピングパーク ららぽーと堺」などの“場”。そして、子どもたちがアスリートのレッスンを受けられるイベント、「三井不動産スポーツアカデミー」を通じて“コミュニティ”づくりを進めてきた。

 さらに今年4月には、「商業施設本部」を「商業施設・スポーツ・エンターテインメント本部」に改称。スポーツ・エンターテインメントを活かしたまちづくりを加速させていく。

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