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<NHKで告白>“イップス”に悩むDeNA投手を救ったのは「長崎県知事」だった プロ3年目・徳山壮磨24歳が明かす「初めて一軍のマウンドに立つまで」

posted2024/05/06 11:05

 
<NHKで告白>“イップス”に悩むDeNA投手を救ったのは「長崎県知事」だった プロ3年目・徳山壮磨24歳が明かす「初めて一軍のマウンドに立つまで」<Number Web> photograph by JIJI PRESS

チームの苦境に現れ、ピンチを救ってきた徳山壮磨。イップスで苦しむ若手投手を救ったのは、自主トレ先での長崎県知事との出会いだった

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石塚隆

石塚隆Takashi Ishizuka

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 今季、中継ぎ投手として11試合を投げ防御率1.64、4ホールド(5月5日現在)を記録する活躍を見せているDeNAの徳山壮磨。徳山はNHKの『ニュースウォッチ9』で“イップス”であったことを告白。一体、プロ3年目の若手ピッチャーの身に何が起きていたのか。前編の「苦悩が続いた1年目まで」に続き、本インタビューでは2年目以降について話を聞いた。イップスに苦しむ徳山は2年目のシーズン開幕前、和田毅の自主トレである人物と出会う――。(Number Webインタビュー全2回の第2回/前編はコチラ

早大の先輩・和田の自主トレでの出会い

「和田(毅)さんの自主トレで長崎県にいたんですけど、そこに訪ねていらっしゃった大石賢吾知事に出会ったんです」

 大石知事は精神科医でもあった。

「そこでちょっと僕の症状についてお話をさせて頂いたら、大石知事が以前勤務していた千葉大学医学部附属病院の先生を紹介してくれたんです」

 徳山は病院へ足を運ぶと医師と面会し、今まで誰にも言えなかったことも含め、心の中をすべてさらけ出した。そこから電話などで医師と逐一コミュニケーションを取るようになると、症状は徐々に改善していった。

医師に言われたこと

「自分の中で気になっていたことは、例えばキャンプとかでいろんな人が後ろで見ている視線だったんです。引っ掛けてしまうんじゃないか、抜けてしまうんじゃないか、これじゃまだ見せられないとか、そんなことばかり考えてしまうんです。先生にそのことを話すと『徳山君は何々をしてはいけない、と不安に感じてしまい、それが悪循環になってしまっている』と言われたんです。そして『それを不安と捉えるのではなく、“お知らせ”というふうに捉えて欲しい』と」

 お知らせ――それは心の中にもう一人の自分を立て、客観的に現状を俯瞰すること。

「もう一人の自分が『今から引っ掛けるから注意しなさいよ』とか『抜けないようにしようね』とか、お知らせしてくれると捉えられると、不思議と自分自身の思い込みによる不安がなくなって、冷静に状況を把握することができるようになったんです」

自分に語りかける手法

 これに付随し『セルフトーク(自分との会話)』という手法もとっているという。

【次ページ】 大家友和からの提案

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