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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
U-23日本代表“五輪当確の4人”は「フジタ、コクボと…」ブラジル人記者が誰よりも早くパリ本戦展望「パラグアイも“スペイン級”だよ」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byNurPhoto/Getty Images
posted2024/05/03 17:04
8大会連続となる五輪出場を決めたU-23日本代表。チームワークの良さを感じさせる一方で、今後は五輪本戦18人へのチーム内競争に身を置くことにもなる
「それが本当なら、ウズベキスタンにとっては大きな戦力ダウン。日本にとっては追い風だ。ただ、仮にこの選手たちが出場したとしても、ウズベキスタンは日本のようにすべてのポジションに高い能力を備えた選手がいるわけじゃない。また、日本は大会を通じて多くの選手が目覚ましい成長を遂げてきた。十分に勝てる相手だと思うよ」
――すでにパリ五輪出場を決めている両国の、優勝へのモチベーションという点ではどうでしょうか?
「日本はこれが8大会連続の五輪で、出場するのが当たり前。こだわるのは、五輪での成績だ。一方、ウズベキスタンは初の五輪出場で、国中が大変な盛り上がりと聞く。このような状況で、初優勝を目指し、非常に強いモチベーションを持ってプレーするのではないか。日本にとっては要注意だ」
18人しか行けない五輪本戦…現時点で“当確の4人”は?
――日本は、大会前から監督も選手も「パリ五輪出場権」のみならず、優勝を目標に掲げてきました。ただ、現実問題として、チームはパリへ行っても自分はパリへ行けない選手が大勢出てくる。今大会の登録選手は23人だが、パリ五輪に登録できるのはわずか18人。しかも、オーバーエイジ(注:24歳以上)3人を起用する可能性が高く、さらには23歳以下でも今大会にクラブが供出を拒んだため登録できなかった選手が数人いるため、この大会に出場した選手の半数前後がパリへ行けない可能性がある。
「だからこそ、選手にとっては決勝がパリ五輪登録メンバー入りのための非常に重要なアピールの場となる。
当面、故障さえしなければパリ行きが当確なのは、GK小久保玲央ブライアン(ベンフィカ)、CB高井幸大(川崎フロンターレ)、MFの藤田譲瑠チマ(シント・トロイデン)と松木玖生(FC東京)の4人くらい。MF山田楓喜(東京ヴェルディ)、左SB大畑歩夢(浦和レッズ)、CB木村誠二(サガン鳥栖)、右SB関根大輝(柏レイソル)、FW平河悠(町田ゼルビア)らが近い場所にいる。
彼ら、さらにはそれ以外のボーダーラインの選手、攻撃陣では藤尾翔太(町田ゼルビア)、佐藤恵允(ブレーメン)、守備陣ではボランチの川﨑颯太 (京都サンガ)、CBの鈴木海音(ジュビロ磐田)と西尾隆矢(セレッソ大阪)らは、現在のレギュラー以上のパフォーマンスを見せる必要がある」
仮に優勝したとしても彼らの終着点ではない
――この世代には久保建英(レアル・ソシエダ)や鈴木彩艶(シント・トロイデン)といった東京五輪経験者、さらにはデンマークでゴールを量産している鈴木唯人(ブレンビー)はマンチェスター・シティやリバプールが注目しているとも言われるなど、未招集のメンバーも多士済々です。さらにオーバーエイジ候補として板倉滉(ボルシアMG)や田中碧(デュッセルドルフ)、町田浩樹(サンジロワーズ)らの名前が挙がっています。パリ行き当確の数人以外、大多数の選手は厳しい状況に置かれているということですね。