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熱狂とカオス!魅惑の南米直送便BACK NUMBER
「それはないだろ!」U-23日本代表“五輪王手”だが…ブラジル人記者が思わず叫んだワケ「キムラは救世主。ホソヤの得点はアラキのおかげ」
text by
沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byJIJI PRESS
posted2024/04/29 17:02
カタール戦で途中出場した荒木遼太郎は細谷真大の決勝ゴールを導き出した。ジョーカーとしての期待がさらに高まる
「ラウィ。身体が強く、スピードも技術もある。まだ19歳だから、今後、順調に伸びたらとてつもない選手になる可能性を秘めている」
――カタールのフットボールは、アジアではすでに強国の仲間入りをしていますが、自国開催の2022年ワールドカップのGSでは3戦全敗するなど、世界の舞台ではまだ脆さがあります。何が足りないのでしょうか?
「人口が少ないという決定的なハンディを背負っている(注:300万人足らず)。これを他のアラブ諸国などからの帰化選手で補おうとしていて、選手育成にも力を入れている。でも、根本的な問題として、国民のフットボールに対する熱量が低い。この試合だって、観衆は1万人以下だからね(公式発表は9573人。今大会のカタールがらみの4試合で、観衆が1万人を超えたことはなかった)。
チアゴ記者は日本人以上にフラットな視点だった
我々日本人は、目の前の事象に必要以上に引っ張られる傾向にあるようだ。これに対し、チアゴ記者は基本的に日本を応援してくれているのだが、見方がよりフラットで、より冷静に分析し、より的確に予測する能力を備えているようだ(ただし、そんな彼も、細谷と内野の得点は予想できなかったようだが)。
今回の準々決勝では、日本以外の試合にも注目が集まった。グループステージ第3戦で日本に勝利した韓国が、インドネシアにPK戦の末に敗戦して五輪切符を逃した。この結果についてチアゴ記者は「韓国が悪かったというよりインドネシアが強かった」と。さらに日本はイラクに対していかに戦うべきかについて意見を聞くと「十分に勝てるよ」とも話す。その根拠とは――。<つづきは第2回>