プロ野球PRESSBACK NUMBER
《真相直撃》プロ野球で話題「選手プロデュースグルメ」は本当に選手が関与している? 西武の試食会に潜入…“激辛メニューがない”納得の理由
posted2024/05/03 11:10
text by
カルロス矢吹Carlos Yabuki
photograph by
Yabuki Carlos
プロ野球の各球場で発売されているスタジアムグルメ――。観戦しながら各地のご当地メニューを食べられるという一石二鳥のお手軽さだけでなく、近年確実に味も美味しくなってきている。TBS「マツコの知らない世界」など、地上波テレビでの特集が増えていることも、注目度が増している証左だろう。
中でもよく売れているのが、選手の名前や出身地に基づいた「選手プロデュースグルメ」だ。選手と写真を撮るのは難しいが、食事と一緒に写真を撮るのは簡単。ということで、アクリルスタンドのような感覚で購入され、熱心なファンたちは来場記念に推しの選手がプロデュースするメニューを写真に撮り、SNSに上げている。
本当に選手がプロデュースしてるの?
手前味噌ながら、筆者カルロス矢吹は選手プロデュースメニューを中心に毎年200食以上のスタジアムグルメを食べ歩き、年末には年間ランクを発表するトークイベントも開催している。そんな筆者に、NumberWeb編集部がある疑問をぶつけてきた。
「選手プロデュースグルメってよく聞きますけど、本当に選手がプロデュースしてるんですかね……?」
例えば読売巨人軍は、選手たちが試食してお弁当をプロデュースしているVTRを試合前に流している。だが確かに、検索すると記事としては出てこない……。これは一度、しっかりプロ野球の飲食担当者に話を聞き、あらぬ疑いを晴らさねばなるまい。
試食会に潜入…担当者直撃
ということで我々取材班は西武池袋線に乗り込み、西所沢駅で乗り換え、試食会が行われるベルーナドームへ向かった。西武が取材を快諾……どころか「選手の試食会にも同席可」だという。
食べさせてもらったのは、先日発売開始となった「佐藤龍世のなまら豚丼」。佐藤龍世選手を交えた白熱した試食会の後、担当者の豊田俊太さんに話を聞いた。
――今回、「選手プロデュースグルメって本当に選手がプロデュースしてるのか?」というテーマで試食に立ち会わせていただきました。佐藤龍世選手、20分以上時間をかけて、「もう少し肉が分厚いほうがいいですね」「女性でも食べきれる量で」とすべてご自身で指示を出されていましたね。