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ベッツ大谷翔平フリーマン以降も魅力的…「ヒマワリの種テオは9年前、侍ジャパンと対戦」「212億円の捕手スミス」ドジャース打線マメ知識
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byAP/AFLO
posted2024/04/12 17:00
今やお馴染みベッツ、大谷翔平、フリーマンの「MVPトリオ」はもちろん、4番以降の打者も多士済々なのがドジャース打線の名門たるゆえんだ
2022年3月に6年総額1億6200万ドル(当時のレートで約189億5400万円)の契約でドジャースへ。同地区のライバルチームへの移籍だったが、移籍後も不動の一塁手としてオールスターに2回選出した。
筆者の見るところ、フリーマンは「最高の中距離打者」だ。最多二塁打を4回獲得。昨年の59二塁打は史上7位タイ、21世紀以降最多だった。選球眼も良く、欠点が少ない選手。身体は頑健で、2018年以降の試合欠場は毎年、5試合以下だ。昨年のWBCではカナダ代表の中軸として活躍した。
大谷より5歳年長だが、長期契約でもあり、これからも大谷の打席をネクストサークルで見続けることだろう。
ムーキー・ベッツはレッドソックス、大谷翔平はエンゼルス(2回)、フレディ・フリーマンはブレーブスと、3人のスター選手はそれぞれ前に所属したチームでMVPになっている。そして大型契約でドジャースにやってきたのだ。ドジャースで最初にMVPを取るのは誰だろうか?
“ヒマワリの種”テオスカーは侍ジャパンと対戦経験が
ドジャース初本塁打を打った大谷に、ヒマワリの種をぶちまける手荒い祝福をしたのが、主に5、6番を任されるテオスカー・ヘルナンデス。シャツの間に種が入ったりしないかと少々気がかりだが――彼もまた大谷と相前後してドジャースへの移籍が決まった。
ドミニカ共和国出身、アストロズに入団。身体能力の高い外野手としてマイナー時代から知られた。2015年のプレミア12ではまだマイナー選手だったが、侍ジャパンの小川泰弘から痛烈な二塁打を打ったのが印象的だった。
2017年にブルージェイズに移籍してから本格的に活躍。シルバースラッガー2回、オールスターに1回選出されている。四球をあまり選ばない積極打法で、右翼守備でも数多くの補殺を記録した。2022年11月にトレードでマリナーズへ、そして今年1月にドジャースと1年2350万ドルの契約を結んだ。この選手の移籍で、ロバーツ監督はベッツを内野で起用する決心がついたのではないか。確実性はないが、下位打線で「意外性」を発揮する役どころだ。
打てる捕手ウィル・スミスは「228億円契約」
ウィル・スミスという名前を聞いて「バッドボーイズ」や「MIB」を思い浮かべた人は多いと思うが、名優と同じ名前のメジャーリーガーは現役に2人いる。