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「ミズハラ通訳は穏やかな人だと…」日本人が知らない大谷翔平「韓国での本当の評価」現地記者が語る「オオタニは救世主」「開幕戦で見たかったのは…」 

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姜亨起

姜亨起Kang Hyeong Gi

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photograph byNanae Suzuki

posted2024/03/23 17:01

「ミズハラ通訳は穏やかな人だと…」日本人が知らない大谷翔平「韓国での本当の評価」現地記者が語る「オオタニは救世主」「開幕戦で見たかったのは…」<Number Web> photograph by Nanae Suzuki

試合前のセレモニーでグラウンドに駆け出していく大谷。ファンの目には火花の演出以上にキラキラして見えたはず

「20日の第1戦、2打席目の初安打では外角高めのツーシームにバットを出しましたが、コンディションが良ければボールを選んでいたのではないか、と思います。豪快なスイングによって結果的にヒットとはなりましたが、かえって『まだ完璧ではないな』と思いました。ただ、5打席目に見せた2本目のヒット、内角に入った初球シンカーを捉えたテクニカルなスイングは素晴らしかったです」

 韓国で見せた姿は自分が知る本来のオオタニではなかった、というような話しぶりだった。その上で、「継続的に調子が上がって来ている、とも強く感じた」という。

「第1戦ではあわやホームランというような超特大ファウルがありましたし、第2戦でもMLBの球場ならスタンドインしてもおかしくない、フェンスギリギリまで飛んだフライがありました。打球速度も最速119.2マイル(約191.8キロ)が出ています。確実に、状態は上がって来ています。だからこそ、アメリカ本土でのシーズンが楽しみですね」

 あわせて、パドレス開幕投手として大谷と相対したダルビッシュ有についても聞いた。首都ソウルで実現した日本人対決、それも特に韓国ファンから人気の高い2人のマッチアップで、キム記者により強烈なインパクトを与えたのはどちらだったか。

「もちろん、1安打1盗塁の大谷も良かったですが……個人的には、ダルビッシュの方がもっと目立ったのではないかと思います。少し投球が揺らぐような場面も見られましたが、結果的に崩れることはありませんでした。特に3回表、満塁のピンチでマックス・マンシーを三振に仕留め、マウンドで咆哮する姿はとても印象的でした」

妻の「コッカルコーン」と通訳の「ペシン」

 ソウルシリーズでは大谷の“周辺人物”も話題になった。その最たる人こそ、今回の訪韓で初めて公の場に姿を見せた妻の真美子さんだ。

 日本と同じく、韓国でもシリーズ期間を通して注目を集め続けた存在だったのだが、その関心の高さを感じたのが帰国時のこと。

 空港で真美子さんが手に持っていた赤いパッケージの袋を見て、とあるメディアがそれを韓国の代表的スナック菓子『コッカルコーン』だと予想し、「大谷翔平、韓国のお菓子を手にした妻・真美子さんとともに出国」と報じたのだ。そんな些細な部分ですらニュースとなる過熱ぶりには、キム記者も驚いた様子だった。

【次ページ】 “完璧な大谷”を待つ韓国

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