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なでしこジャパンPRESSBACK NUMBER
「ガキ使を見ながら笑って産みたかったけど」40歳丸山桂里奈が語る“スーパー難産でした”秘話「マジ天使だぜ…59歳本並さんはデレデレ」
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byAsami Enomoto
posted2024/03/22 11:01
母となって1年、難産だった第一子誕生から子育て生活を明かした丸山桂里奈。3月26日に41歳となる
「いつも受診している産婦人科に子宮がん検診に行ったんです。そしたら、『あれ? 妊娠してるかもしれない』って。そのときはまだ2、3週ぐらいではっきりと分からないから、時間を空けてあらためて受診したんですが、それで正式に妊娠していることが分かって。もちろん、嬉しかったんですよ。でも、エコーの映像だとまだ点とかだったので、『ああ、これが赤ちゃんになるのか』と意外と冷静だったり(笑)。本並さんにもすぐに電話したんですが、普段あまり大きな声を出さないのに、『えっ、ウソやん。マジで?』ってめちゃくちゃ喜んでましたね」
もともと明るいイメージのある丸山さんだが、妊娠中はだるさや眠気、つわり、むくみなどが大変で、精神的にも落ち込むことが多かったという。
「妊娠発表する前の3カ月間くらいは外出するのも億劫で引きこもってました(笑)。ただ歩いているだけなのに段差とかに過敏になっていたり、とにかく何をするのも心配で。精神的に“これ大丈夫なのかな?”と不安になることが多々ありました。赤ちゃんのこともそうだし、自分自身の体調のこと、仕事をどうしようとか、いつ仕事に復帰するのかとか……」
ガキ使のDVDを見ても笑えなかった
2023年2月、陣痛が2日間も続いた48時間の難産の末、無事女の子を出産した。元アスリートで体も鍛えていたからこそ、ある程度のことは耐えられると思っていたが、その痛みは「過去一だった」と苦笑する。
「終わりがあるとはいえ、いつ終わりなのか分からないからつらい。ずっとインターバルトレーニングをしているような感じでしたけど、リアルにはそれ以上のしんどさでしたね。急に後ろから頭を殴られたり、トラックにひかれてもこんなに痛くないだろうっていうぐらい痛かったです(笑)。体力にはすごく自信があったし、妊娠中もきっと安産だよと言われたんですけど、これまで味わったことがない感覚でした。実は出産のときに《ガキ使》のDVDを見ながら笑って産みたくて実際にかけてもらったんですけど、全然笑えなかったです。もう、それどころじゃなかったですね(笑)」
出産直後は感動して涙……ではなく放心状態。達成感の方が大きかった。赤ちゃんの泣き声が聞こえて、ようやくはっと我に返った。無事に生まれてきてくれたことに安堵した。
そんな疲労困憊のなかで丸山さんがなによりも気になっていたのが、産まれてきた赤ちゃんの“顔”だったという。