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大谷翔平の妻「一般席観戦で危険じゃないの?」実は“ひっそり厳戒態勢”だった…ある騒動からドジャース逆転まで「現地で目撃」韓国開幕戦ウラ側
text by
佐藤春佳Haruka Sato
photograph byNanae Suzuki
posted2024/03/21 11:29
ソウルで開催されたドジャース開幕戦、現地記者が見た舞台裏とは
迎えた3回の第2打席、見せ場がやってくる。「小さい頃から憧れてきた存在」と話すパドレス先発のダルビッシュ有との対戦で、まずは3球目、ライト外側の天井を直撃する強烈なファウル。2ストライクとなった後、シンカーをライト前に弾き返し、移籍後初ヒットを記録した。さらに続くフリーマンの打席で初球に盗塁も記録。真美子さんは一緒に応援していた大谷の両親らと笑顔でハイタッチを交わすなど、生き生きとした表情で喜びを表していた。
2点リードで迎えた第5打席の8回1死一、二塁の場面では、7番手の左腕・モレホンの初球を左中間に運び今季初打点を挙げた。満面笑顔の真美子さんは、その後も韓国式の応援や場内演出にノリ良く参加するなど、終始チャーミングな表情を見せ続けていたのだった。
「安全性、大丈夫?」じつは厳戒態勢だった
「爆破予告」もあった中、一般席で大谷の家族が観戦していて大丈夫? そう心配するむきもあったかもしれないが、実は周囲には徹底した警備態勢が敷かれていた。観客席に出入りする直前には、黒ずくめの服装で耳に無線イヤホンをつけたSPらしき男性が周辺を警戒。制服の警察官4名を通路前に配し、韓国人のスタッフはチケットを持っていない人がエリアに近づかないようにガードしつつ、家族席にスマホのカメラを向ける観客には厳しく注意を繰り返していた。幸せに溢れた大谷ファミリーの応援風景の陰には、さりげない、かつ鉄壁の守りがあったというわけだ。
メジャーリーグでは選手の家族はチームの一員として遠征やキャンプにも帯同することが一般的だが、特にドジャースは伝統的にファミリー気質の球団として知られる。メジャー7年目で伝統球団の一員となった大谷は、試合中も豊かな表情を見せた。