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「人生初のひとり暮らしがイタリア」23歳石川真佑の超マイペースな“海外生活”に密着…車の運転、自炊、語学レッスン「一日があっという間」
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph byTakahisa Hirano
posted2024/03/16 11:01
充実したイタリア生活を語った石川真佑(23歳)。海を渡って早5カ月、車の運転にも慣れてきた
メニューは野菜を中心とした和食がメイン。日本から持参した炊飯器で炊く米とあわせて健康的な食生活を意識している。同じイタリアのミラノでプレーする兄・石川祐希も栄養を意識した献立の自炊生活を続けており、ストイックな姿勢はやはり似ている。そう、納得していると「兄とは全然違う」と笑いながらそれを否定する。
「(兄と違って)ニンジンを数えて切ったり食べたりしないですから(笑)。料理もやるにはやっていますけど、だんだん面倒になってきちゃって……最近のお昼は日本から持ってきた麺類でほぼ済ませているし、夜は野菜をいろいろ入れた鍋料理。(野菜を)切るのもサボり始めて、カット野菜や冷凍の野菜を活用しています。基本的に適当なんですよ(笑)」
自由時間が増えたイタリア生活
それでも、生活リズムは日本にいたときと同じように規則的だ。
移動はほぼバスのため、試合前後の移動に時間はかかるが、イタリア全土にクラブがある男子と異なり、女子は北部エリアに集中し、最も南下したとしてもローマあたりまで。フィレンツェからは「最大でも5~6時間の移動なのでそれほど苦ではない」と言うように、睡眠時間や休息時間は十分に確保できている。
リーグも週に1試合が常で、翌日は終日オフ。試合の翌々日から再びトレーニング、ボール練習が始まり、トレーニングは午前中か午後に長くて1時間半程度、ボール練習は16時から2時間程度。日本のクラブシーンでは2時間程度の午前練習と14時半か15時から18時過ぎまでの午後練習が当たり前だったため、イタリアでは自由な時間が大幅に増えた。
「午前の練習を終えてから家に帰って、お昼をつくって食べて、シャワーを浴びて、ちょっと昼寝。週に1回は通訳をしてくれる日本人の方から45分間、イタリア語のレッスンを受けています。聞いたり書いたりするだけでなく、先週の試合はどうだったかイタリア語で話せるように、とか、実用的なんです。空いている時間自体は結構あるように見えるけれど、いろいろやっていると、一日って意外とあっという間ですね」