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「人生初のひとり暮らしがイタリア」23歳石川真佑の超マイペースな“海外生活”に密着…車の運転、自炊、語学レッスン「一日があっという間」
posted2024/03/16 11:01
text by
田中夕子Yuko Tanaka
photograph by
Takahisa Hirano
人生初のひとり暮らしが、まさかイタリアになるとは――。
女子バレーボール日本代表の石川真佑(23歳)は、10代の頃には想像もしなかった日々を今、異国の地で過ごしている。
「日本でもほとんど運転したことないのに…」
自宅はフィレンツェの市街地からもそう遠くない。休日は街中を散歩して、ちょっとした観光気分を味わい、練習の日はクラブから支給された車のハンドルを握って体育館へ走らせる。
「日本でもほとんど運転したことがないのに、いきなりイタリアで運転。最初は戸惑いましたけど、こっちの人はグイグイ来るので、怖いとか考える前に慣れてきた。駐車場が専用スペースではないのが不満なんですけど、時間帯によっては広く空いていることもあって、そうすると停めやすいので『よっしゃ!』って(笑)。縦列駐車は『できます』とはまだまだ全然言えないです」
2023年4月に東レを退社、5月にイタリア・セリエA1のイル・ビゾンテ・フィレンツェへの移籍を発表した。パリ五輪予選を終えた10月に渡欧し、もう5カ月が過ぎた。
小綺麗に片付いた部屋でフライパンや包丁を握る。これほど料理をするのもバレーボール選手になってからは初めて、と笑う。
茄子の煮びたし、かぼちゃの煮物、ほうれん草のおひたし、ニンジンシリシリ。自炊した料理名を次々に報告したかと思えば、きんぴらごぼうに関しては、ごぼうが見つからずジャガイモで代用したらしい。
「来たばかりの頃は料理自体が楽しくて、オフの日にはおかずをつくり置きしたりして、結構頑張っていました。最初は……ですけど(笑)」