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大谷翔平のドジャース「球場の売店リーダー“時給2900円”」「キャンプ施設のグラウンド17面」エンゼルス時代から激変…決定的な環境の差
posted2024/02/17 11:03
text by
水次祥子Shoko Mizutsugi
photograph by
Getty Images
大谷翔平のいるドジャースのキャンプ地が大盛況だ。
この盛り上がりはもちろん大谷自身の注目度によるところが大きいが、ドジャースだからというのもある。
現地メディアによれば、スプリングトレーニング初日には、日本だけでなく全米から集まり、その数は実に70人超え。ロサンゼルスで最大手の新聞「ロサンゼルス・タイムズ」は今年1月下旬に編集局の約20%に当たる115人以上の記者と編集者をリストラするという衝撃的な出来事があったが、それでもキャンプが始まると少なくとも4人もの記者をドジャースキャンプに派遣している。エンゼルスには、大谷のメジャー1年目でさえここまで多くの記者が来たことはなかったはずだ。
これほど違う…キャンプ施設の差
アリゾナ州グレンデールにあるドジャースキャンプ施設の規模もケタ違いだ。2009年にオープンしたこの施設はホワイトソックスと隣り合わせになっており、全球団の中でも最も広大。内野のみの小さいサイズのものも含めてグラウンドが17面、トレーニング専用フィールドもあり、メインスタジアムは収容人員が約1万3000人と大きい。
一方、アリゾナ州テンピのエンゼルスの施設は、同州内にあるメジャーの施設の中では最も古く最も狭いといわれており、メインスタジアムの収容人員は約9560人、グラウンドはメインの他に周辺に7面。2012年にレンジャーズから移籍しエンゼルスに4年間所属したC・J・ウィルソン元投手は昨年8月にX(旧ツイッター)でエンゼルスのキャンプ施設について「1年目のスプリングトレーニングでは2週目に入るまで朝食が出なかった。2013年になるまでウエイトルームもなかった。健康や体力向上が第一のテキサスにいたのでショックだった」と投稿している。今はそんなことはないだろうが、他球団と比べ施設の整備も遅れていたことがわかる。
ドジャースとエンゼルスの規模の差といえば、フロントもそうだ。
エンゼルスにはない「研究室」も…
昨年の球団メディアガイドに掲載されている全フロントスタッフの人数は幹部も含めエンゼルスが約280人に対し、ドジャースは約340人。このうち「ベースボール・オペレーション(野球編成部)」の人数は、エンゼルスが43人に対し、ドジャースは79人いる。