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伊東純也の代表離脱“二転三転の決定”までに何があったのか?「報道当日の取材エリアでは…」「練習に姿を見せず」現地で目にした一部始終

posted2024/02/11 17:00

 
伊東純也の代表離脱“二転三転の決定”までに何があったのか?「報道当日の取材エリアでは…」「練習に姿を見せず」現地で目にした一部始終<Number Web> photograph by Kiichi Matsumoto

アジアカップ開催中に“性加害疑惑”が報じられ、代表チームを離脱した伊東純也。報道当日から日本が敗退するまでの過程を検証する

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戸塚啓

戸塚啓Kei Totsuka

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Kiichi Matsumoto

アジアカップ準々決勝でイランに敗れ、サッカー日本代表はベスト8で姿を消した。大会期間中に報じられた伊東純也の性加害疑惑、そして二転三転の末に下された離脱という決定は、代表チームにどんな影響を与えたのか。現地カタールで日本代表を取材した筆者が、報道から敗退に至るまでの状況を時系列で整理する。(全2回の1回目/後編へ)

報道当日、バーレーン戦後の取材エリアでは…

 アジアカップを戦っていた日本代表に、まったく予期せぬ種類の衝撃が襲い掛かったのは1月31日だった。

 新潮社のニュースサイト『デイリー新潮』が、伊東純也の性加害疑惑を報道したのである。昨年6月に同意を得ないまま性行為をされたとして、女性ふたりが大阪府警に刑事告訴したとの内容だった。

 インターネット上に報道が駆け巡ったその日、日本代表はバーレーンとのラウンド16に臨んだ。スタメンに伊東の名前はなかったものの、現地ドーハで取材するメディアは記事と関連づけてはいない。

 直前のインドネシア戦でも、伊東は先発を外れていた。森保一監督がスタメンを入れ替えながら選手の疲労を分散し、優勝への道筋を描いているのは周知の事実である。伊東にはここから先も出場機会が巡ってくる、というのがメディアの見立てだった。試合前に注目を集めていたのは、大会4試合目にして初めてメンバー入りした三笘薫だった。

 3対1で勝利した試合後の取材エリアでも、伊東が出てくるのを多くのメディアが待ち受けていたわけではない。「サッカー以外のことはダメだと言われたので」と足早に去っても、その背中を追いかけるメディアはいなかった。得点を決めた堂安律、久保建英、上田綺世、それに主将の遠藤航らが、たくさんの質問を受けていた。

 現地で過ごしている伊東に、ここまでのところ疑いや好奇の眼差しは向けられていない。日本代表の取材現場が、不必要にざわついているところはなかった。

翌日にJFAから配信された「離脱のリリース」

 翌2月1日、伊東側に動きがあった。代理人弁護士が性加害はなかったとして、虚偽告訴容疑の告訴状を大阪府警に提出し、受理されたことを報告した。虚偽告訴である客観的な証拠を持っている、というのが同弁護士の主張だった。

【次ページ】 同日夜、一転して「チームに残す方向で調整」

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