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「サボるなら明日にしよう…その繰り返し」渡邊雄太(29歳)NBAサンズで出場機会が減っている今、何を考えている?「自信は失っていない」 

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宮地陽子

宮地陽子Yoko Miyaji

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photograph byAP/AFLO

posted2024/01/19 11:05

「サボるなら明日にしよう…その繰り返し」渡邊雄太(29歳)NBAサンズで出場機会が減っている今、何を考えている?「自信は失っていない」<Number Web> photograph by AP/AFLO

チームメイトに声をかける渡邊雄太(フェニックス・サンズ)。12月から出場機会を減らしているが、現状を受け止め、再び上昇を目論む

 サンズに入って1シーズン目の今季、開幕後しばらくは安定した出場時間を得ていたが、12月に入って徐々に出場時間が減り、最近では試合に出られるのは大差がついた試合終盤だけになってきた。故障欠場していた主力選手が戻ってきたことに加え、渡邊の武器であるはずのシュートの調子が上がらないことも大きい。

 今季のサンズは、ビッグ3と呼ばれるオールスター3人を中心としたチームで、その脇を固める選手の多くが、渡邊も含めてNBAに入って6~7年目の中堅選手たちだ。新人や2年目の若手がいないだけに出場時間を巡る競争は熾烈で、コーチも最近まではローテーションを決めかねて、色々と試していて、役割もなかなか固定しなかった。そんな中で、脇役選手たちの多くが悩みながらやっているのだと渡邊は明かす。

「これは僕らでよく話すんですけれど、正直、誰が出てもそれなりにやれてしまう分、試合に出るのか出ないのかといった部分で、自分たち、いわゆるロールプレイヤーと呼ばれている選手たちみんなが葛藤を抱えながらやっている部分がある。6年目、7年目の選手が多い中で、それぞれが自分の役割を理解してここにはいるんですけれど、それでも僕を含めて、みんな精神的にちょっとうまく乗り切れていない部分は正直あるかなとは思います」

激しいマークで3P成功率がダウン

 渡邊も、試合に出られない一番の理由が自分のシュート不調にあることはよくわかっている。昨季、ブルックリン・ネッツにいたときには3P成功率44.4%という高確率を残し、特にシーズン前半には50%を超える確率でリーグ首位だったこともあったのだが、今季は40%を超えられず、最近では30%をかろうじて上回る程度だ。

 相手からシューターとして警戒され、ディフェンスが激しくマークしてくる中で、打ち急ぎすぎてぶれたり、自分のリズムで打ちきれていないことが成功率の落ちている原因だと自己分析する。

【次ページ】 それでも失わない確固たる“自信”

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