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サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
三笘薫が笑顔で“取材NG事件”「ダメです!」デゼルビ監督が疑問視したアジアカップ招集のウラ側…現地記者の違和感「何があったんだ?」
text by
田嶋コウスケKosuke Tajima
photograph byAFLO
posted2024/01/11 11:04
アジアカップの日本代表に招集された三笘薫(26歳)。左足首をケガしており、大会期間中に復帰すると想定される
ここで、国際Aマッチの規則をおさらいする必要があるだろう。アジア杯を含めた大陸選手権など、いわゆる国際Aマッチでは選手の拘束権は「サッカー協会側」にある。アジア杯大会期間中を過ぎても回復しない大怪我を負ったのなら話は別だが、今回の三笘の出場についての決定権は日本サッカー協会にあった。
つまりブライトンやデゼルビ監督は、クラブとしての見解を説明しているだけで、彼らに拘束権はない。
笑顔で取材拒否「ダメです!」
そのため、筆者は三笘本人に話を聞くのが一番早いと思った。12月28日にブライトンのホームで行われたトッテナム戦に足を運び、本人に真意を尋ねることにした。
試合前、クラブ広報に取材の場をセッティングしてもらい、取材エリアで三笘を待った。すると、トッテナム戦の観戦を終えた三笘が私服姿で現れた。
ちょうど1週間前に着用していたプロテクトブーツや松葉杖は使用しておらず、早足で選手通路口を歩いてきた。ほんのわずかに足を引きずっているようにも見えたが、凝視しなければ気が付かないほど普通に歩行しており、順調に回復しているようだった。
その後、三笘はトッテナムのアンジェ・ポステコグルー監督と、韓国代表ソン・フンミンと15分ほど談笑。アジア杯でライバルとなるソン・フンミンとは2人きりで話し込んでいた。会話を終えると、三笘が取材エリアにやってきた。
筆者が「少しだけ話をうかがってもいいですか?」と尋ねると、三笘は笑顔を見せて「ダメです!」と返答。別の記者が「足の具合は?」と聞いたが、その問いかけには一切答えず足早に取材エリアを通り過ぎた。
帰路に就く三笘の背中を眺めながら、筆者は、三笘の「ダメです」という返答と爽やかな笑顔に違和感を覚えた。
<続く>