その自信を、言葉でもチームメイトに伝えていた。大会前のミーティングでこう発言した。

「日本代表として（今回対戦する選手がいる国にも）勝ってきたから、そこまで相手を“強い”と意識する必要はないよ」

「日本代表が結果を残しているということは、日本バレーのレベルが上がっているということ。この世界クラブでも、間違いなくサンバーズの力は劣っていない」

　このエピソードを聞いてふと、今年3月に行われたWBC決勝・アメリカ戦の前に大谷翔平がロッカールームで発した「憧れるのをやめましょう」というフレーズが浮かんだ。

　それを小野寺に伝えると、「僕もあれは見ていました」と笑った。

「1人の野球ファンとしてあの映像を見て、『すごいカッコいいこと言ってるな』と思いました。（世界クラブ選手権前に）自分が話をした時はそれを意識して言ったわけじゃなく、ただ純粋に自信を持って言った言葉だったんですけど。大谷選手は世界で活躍するスーパースターで、僕らが同じレベルにいるとは思わないですけど、やっぱり世界を相手に戦って結果を残してきているので、自信という面では高いレベルになってきていて、それでもしかしたら少し似たような言葉になったのかなと。世界を体験するのが初めてな選手も多かったですけど、下から見上げていた選手はいなかったかなと、やっていて思いました」

©︎Yuki Suenaga

日本代表メンバーたちも「おめでとう」

　メダル獲得後は、高橋健太郎（東レアローズ）や山内晶大（パナソニックパンサーズ）、関田誠大（ジェイテクトSTINGS）ら代表メンバーから「おめでとう」というメッセージが届いた。

　イタリアにいる石川祐希（パワーバレー・ミラノ）も試合を観ていて、大会中は「（サントリーのオポジット）ムセルスキーすごいね」、「（優勝したイタリアの強豪）ペルージャとやってみたかったっしょ」といったやり取りをしていたという。

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