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バレー界にも“大谷翔平”効果? 2023年“獲りまくった”小野寺太志が語る世界にビビらなくなった理由「自分でも出来過ぎなんじゃないかと」
posted2023/12/30 11:04
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph by
Yuki Suenaga
12月ということで、ベタな質問だが、バレーボール男子日本代表のミドルブロッカー・小野寺太志(サントリーサンバーズ)に、「今年1年を漢字一文字で表すと?」と聞いてみた。
小野寺は「そうですね……」と少し考えて、こう答えた。
「獲得の“獲”かなと思いますね」
なるほど。まさにだ。
「今年は代表でまずスタメンを獲得したところからスタートしているし、ネーションズリーグ、アジア選手権、世界クラブ選手権でメダルを獲得しましたし、パリ五輪予選でも出場権を獲得しましたから。要所要所でいいものを得られ、獲れたのが今シーズンだった。自分でも出来過ぎなんじゃないかと思うぐらい、いろんな経験をさせてもらえた1年だったかなと思います」
まさに“獲”りまくった2023年だった。
46年ぶりメダル、パリ五輪、世界クラブ3位
日本代表ではネーションズリーグで、主要な世界大会では46年ぶりのメダルとなる銅メダルを獲得し、アジア選手権では金メダル。パリ五輪予選では、崖っぷちから巻き返しての劇的な五輪切符獲得で日本中を沸かせた。
そして最後にもう一つ。12月には、今季移籍したサントリーの一員として出場した世界クラブ選手権で3位となり、日本勢として初のメダルを獲得した。
世界クラブ選手権に日本のチームが出場するのは2度目。2013年にパナソニックパンサーズが招待枠で出場したが、アジアクラブ選手権を制し、アジア王者として臨んだのは今回のサントリーが初めてだった。
「クラブで世界と戦うのはなかなかできる経験じゃない。相手には、各国の代表選手もいるけど、代表に入っていない初めて対戦する選手もいたので、すごく新鮮でした」