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全治3カ月の酒井宏樹が“1カ月復帰”クラブW杯、傷だらけでも燃える浦和レッズ…“世界で一番強い”マンC相手に「記念じゃない」「勝ちにいく」 

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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photograph byEurasia Sport Images/Getty Images

posted2023/12/16 17:41

全治3カ月の酒井宏樹が“1カ月復帰”クラブW杯、傷だらけでも燃える浦和レッズ…“世界で一番強い”マンC相手に「記念じゃない」「勝ちにいく」<Number Web> photograph by Eurasia Sport Images/Getty Images

クラブW杯初戦を1-0で勝利した浦和レッズ。次なる戦いの相手はマンチェスター・シティだ

「手術前に監督と『必ず戻ってきます』と約束したんです。これまでも自分が『必ず治す』と思ったときには治して戻ってきているので、その自信はありました。もちろん、執刀してくれたドクターや、付きっきりでサポートしてくれたPT(フィジオセラピスト・理学療法士)の方のおかげでもありますし、自分が強く念じてきたことも大きかったと思います。

 本当に無事に試合を終えられたことが何よりですし、ほぼ1年ぶりに痛みなくやれて、自分の動きってこうだったよなって思いながらプレーしていました。痛みなくプレーすることがこんなにも幸せなんだなって実感しています」

試合ミーティングで「人生を懸けるんだ!」

 そんなキャプテンに対して、スコルジャ監督は絶大な信頼を寄せていた。

「宏樹が早く回復したのは、我々にとって幸運でした。宏樹が今、プレーできる状態であるということは驚くべきことで、そこにはメディカルスタッフの良い仕事もあったと思います。宏樹が間に合わなかったとしても、サウジアラビアには連れてくるつもりでした。彼のパーソナリティはチームに影響力がありますから」

 指揮官自身も試合前のミーティングで熱いパッションをほとばしらせた。

「サッカー人生において最も重要な90分だ。この日のために生まれて来たんだ。初めてボールを蹴った日からここを目指して来たんだ。人生を懸けるんだ!」

 ところで、冒頭で紹介した小泉の言葉には続きがある。小泉は単に憧れの存在と対戦できる楽しみを語ったわけではない。

「そういう嬉しい気持ちはあるんですけど、サポーターにすごくケツを叩かれているというか。『戦えて記念で終わりじゃないんだぞ』っていうメッセージを大原で受け取ってきたので、チーム一丸となって(マンチェスター・シティに)勝ちに行きたいと思います」

 12月10日、大原サッカー場でのトレーニングを終えたあと、1000人を超えるサポーターの大声援に見送られ、空港へと向かうバスに乗り込んだのだ。岩尾憲も力を込める。

「マンチェスター・シティと対戦する機会を得られる選手が、アジアでどれくらいいるかと言えば限られている。その権利を得られたのは大きな一歩だと思います。ただ、越えに来ているので、そこを履き違えないように。思い出作りではないですし、自分たちが出発するときにサポーターが作り出してくれた空気から『遊びじゃない』『本気で世界を獲るんだ』っていう思いは伝わっています。我々もそれに応えないといけないと思っています」

 5月のACL制覇に始まり、長く濃密だった“マチェイ・レッズ”の戦いも、泣いても笑ってもあと2試合。マンチェスター・シティ戦は12月19日21時(日本時間20日深夜3時)にキックオフされる。今シーズンの集大成となるような、悔いなきアグレッシブな戦いを期待したい。

記事内で紹介できなかった写真が多数ございます。こちらよりぜひご覧ください。

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