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久保建英22歳「思いっきり叫んだら…」“動画に映らない”絶妙なゴール直前の判断「タケが決めて2-0で勝つよ」サポの期待を超えるMVP
posted2023/12/12 11:03
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
日本人カメラマン中島大介氏が欧州の日本人フットボーラーをファインダー越しに追うシリーズ。スペインで戦う久保建英(22/レアル・ソシエダ)がラ・リーガで久々の得点を古巣ビジャレアル相手に挙げ、MVPに輝いた。そんなタケの“ゴール以外も魅力的なプレーと行動”を捉えた。〈NumberWebフォトレポート〉
12月9日のリーガ16節、久保建英擁するレアル・ソシエダは敵地でのビジャレアル戦に臨んだ。
試合は、ソシエダが前半終盤に立て続けに決めた3点のゴールでリードを奪った。後半に入ってからはビジャレアルが攻勢を増したが、ソシエダが無失点で守りきって勝ち点3を手に入れた。
この勝利において、久保はコーナーキックからミケル・メリノの先制点をアシスト。さらに前半アディショナルタイムには、リーグ戦8試合ぶりとなる今季6ゴール目をマークした。また1G1Aに加えて、マルティン・スビメンディが挙げた2点目の起点にもなっており、この試合の全ゴールに関与してMVPを獲得する活躍を見せた。
人口約5万人、ビジャレアルのホームタウンへ
試合撮影のため、バルセロナからヴィジャレアルへ向かった。
人口5万人強のバレンシア州のこの町に長距離列車は止まらない。
バルセロナから地中海沿いを2時間半ほど南下し、県都カステジョンで近郊列車に乗り継ぎさらに15分ほど。ただ1時間に1本しかないこの列車が到着する駅からスタジアムはやや離れており、徒歩20分。
カステジョンから車でスタジアムまで15分もかからないことを考えれば、昨今の円安を鑑みてもタクシー利用もまた一案。
町を散策してみても特に目を引くスポットはないが、住宅地の奥に黄色のタイル張りが目を引くセラミカ・スタジアムが現れる。
「0−2で勝つよ、タケもゴールするよ」
スタジアムと狭い通りを挟んだバルでは、青と白のユニホーム姿が溢れていた。
カメラを向けると「TAKE!」とポーズをとってくれる。