「名城大とのオープン戦でやっぱり右中間のいちばん深い所の場外に、見たことないようなホームラン、打ったんです。145キロぐらいの速球ですよ。ようやく、本来の振りが戻ってきて」（堀田監督）

　相手の名城大・岩井天斗投手（3年・182cm84kg・右投左打・享栄高）だって、安江均監督が今年プロ入りした岩井俊介（ソフトバンク2位）、松本凌人（DeNA2位）に続く来季のエースとして期待する快腕である。

「とにかく練習でも、飛ばないバッティングボールであり得ない場所まで飛ばして、車の屋根をへこませたり、ビックリすることばっかり。ディフェンスのほうも実戦経験を積むごとに、成功体験もヘマもありますけど、この1年間でぐんぐん成長している。しゃがんでミット構えてる姿とか、もともと捕手としてのいい雰囲気を持ってたし、プロの捕手のプレーとか、所作とか、自分で見て気づけるヤツみたいなので、こっちもそんなにアドバイスすることもなくなりました」

　ただね……と、堀田監督が座り直した。

「今回の紅白戦でも、二塁に走られて、2人目のランナーは矢のような送球で刺してますけど、最初のランナーの時の送球は高く抜けていた。『ああいうのは百発百中でないと、プロのスカウトは認めてくれないんだよ』って、それだけはビシッと言っておきたいですね。あいつのこれからのためにも」

来年も大学生ドラフト候補から目が離せない！

　初冬の松山・坊っちゃんスタジアムで行われた強化合宿。

　3日間のスケジュールを無事に終えて、アマチュア野球界も本当の意味のオフを迎えたようだ。

　何かの事情でこの合宿に参加しなかった「現3年生」の中にも、名実ともに「村上頌樹（阪神）二世」の東洋大・岩崎峻典（投手・178cm78kg・右投右打・履正社高）や、制球力抜群の超大型左腕・創価大・田代涼太（投手・189cm100kg・左投左打・帝京高）。野手では、広角へホームランの打てる長距離砲の上武大・荒巻悠（一塁手・183cm87kg・右投左打・祐誠高）に、高いレベルで走攻守三拍子そろった富士大・麦谷祐介（外野手・180cm82kg・右投左打・大崎中央高）。全日本レベルの逸材たちは、全国に散在する。

　だいぶ長い話になってしまった。

　書いても、書いても、尽きないほどに人材豊富な「現3年生」たち。このぶんだと、きっと来年も、また忙しい1年になりそうだ。

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“超当たり年”ドラフトだった今年に続く？「大学ジャパン候補合宿」で見つけた《次世代の逸材たち》「広島ドラ1・常廣に似ているのは…」