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「イトウのスピードは素晴らしい」名FWカレッカが日本代表ベタボメ! “降格回避”古巣レイソルには愛の喝「育成はJの中で優秀だから…」 

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沢田啓明

沢田啓明Hiroaki Sawada

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photograph byMasashi Hara/Getty Images,Takao Yamada

posted2023/12/03 17:01

「イトウのスピードは素晴らしい」名FWカレッカが日本代表ベタボメ! “降格回避”古巣レイソルには愛の喝「育成はJの中で優秀だから…」<Number Web> photograph by Masashi Hara/Getty Images,Takao Yamada

レイソル時代のカレッカ(右)。同じく柏から世界に飛び立った伊東純也らを高く評価している

「本人と家族が、日本の生活や文化に適応できなかったようだ。彼と一緒ならJリーグでもトップクラスの攻撃陣になる、と思っていただけに、残念だった」

――この年、あなたはJリーグで30試合に出場してチーム3位の10得点。柏は、前期こそ最下位でしたが、後期は5位と躍進。年間順位は14チーム中12位でした。

「クラブの練習環境が徐々に整備され、優れた選手が加入してきた。また、チーム全員のプロ意識が高まり、食事、休養などに気を配るなど、体調管理ができるようになってきた」

――ただし1996年、あなたは故障が多く、Jリーグで5試合の出場(2得点)に留まります。

「筋肉系の故障を何度も起こしてしまい、良いコンディションでプレーできない期間が長かった。チームに貢献できず、自分としても非常に残念だった」

カズ、ナカヤマ、ナカタ、アキタが記憶に残っている

――この年を最後に柏を退団したわけですが、Jリーグで対戦した選手の中では誰が印象に残りますか?

「アタッカーでは、ドリブラーのカズ(三浦知良、当時ヴェルディ川崎)、いつも闘志むき出しでプレーするナカヤマ(中山雅史、当時ジュビロ磐田)、素晴らしいパサーのナカタ(中田英寿、当時ベルマーレ平塚)ら、DFではヘディングが抜群に強かったアキタ(秋田豊、当時鹿島アントラーズ)らだね」

――その後、柏は概ねJ1の中位を保っていたのですが、2005年に16位に沈み、入れ替え戦で敗れてJ2へ降格。2009年にもJ2へ落ちましたが、翌年、J2で優勝してJ1へ復帰。翌2011年にJ1で初優勝するという快挙を成し遂げました。しかし、その後は中位が多く、2018年にまたしてもJ2へ降格。しかし翌年、またJ2で優勝してJ1へ復帰しています。

「鹿島アントラーズのように、ほぼ毎年、優勝争いに加わり、何があってもJ1に踏みとどまるようなクラブにはなれていない(※今季も最終盤まで残留争いを強いられた)。クラブとしての一貫した方針、哲学といったものが必要なのではないかと思う。レイソルの選手育成は、Jリーグの中でも優れている。今後、さらに優れた選手をさらに多く育成して、常に優勝争いにからむようなクラブになってもらいたい」

イトウのスピード、クボ、ミトマ、カマダも素晴らしい

――現在、多くの日本人アタッカーが欧州でプレーしています。

【次ページ】 日本代表の成長スピードは予測を上回っている

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