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なぜ「久保建英は“納得いってない”表情」だった? 世界的DFセルヒオ・ラモス攻略も…カメラマンが見た「勝利は最低条件」の自負
posted2023/11/30 11:02
text by
中島大介Daisuke Nakashima
photograph by
Daisuke Nakashima
代表ウィーク明けとなったラ・リーガ14節、久保建英所属のレアル・ソシエダは、ホームにセビージャを迎えた。
試合は、ホームチームが幸先よく2得点を奪い前半を終える。後半開始早々、セビージャが反撃の狼煙を上げると、一進一退の攻防となった。終了間際には、セルヒオ・ラモスとヘスス・ナバスの同時退場により数的不利になったアウェイチームの捨て身の猛撃に防戦一方となったソシエダだったが、逃げ切りに成功した。
この試合の撮影において特に印象に残ったのは、久保とセルヒオ・ラモスの対峙、久保とゴラッソを決めたサディクの連係、そして試合後、ファンに向かい勝利の挨拶をするメンバーの中で久保が浮かべた“納得いっていない”という表情だった――。
TAKEユニで観戦サポ、多くの日本人ファンも
キックオフは、現地16時15分。
W杯予選に臨んだ日本代表での2試合から戻ったばかりの久保であったが、先発メンバーとしてアップに臨む姿があった。そしてその久保へ向けてメッセージボードを掲げるファンや、TAKEユニホームで観戦に来ているサポーター、また多くの日本人ファンの姿も目についた。
試合は開始早々の3分、ソシエダMFバレネチェアのFKが相手GKドミトロビッチのオウンゴールを誘発して始まった。
際どいコースへ放たれたシュートへ見事に反応したGKだったが、こぼれたボールが放り出された自身の足に当たると、無情にもゴールラインを割ってしまった。守護神にとっては不運としか言いようのないゴールだったが、早すぎる時間帯でのゴールは、試合の大勢に大きな影響は与えなかった。
久保とセルヒオ・ラモスの熱い駆け引きを撮った
同点を目指すセビージャの攻撃の中心は、10番のラキティッチとなるが、最終ラインでは、CBラモスが落ち着いてボールを捌き、攻撃をスタートする役を務める。ただそのラモスに対して、序盤から久保が猛然と襲い掛かった。