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柳田将洋もびっくり高橋慶帆(20歳)の急成長、身長206cmの大学生は愛されキャラ…高橋藍に続け! 男子バレーに新星がどんどん出現する理由
text by
米虫紀子Noriko Yonemushi
photograph byAFLO SPORT
posted2023/10/18 11:04
パリ五輪予選の直前に中国で開催されていたアジア大会に出場した高橋慶帆(20歳/法政大学2年)。メダル獲得に貢献し、大きく飛躍した大会となった
A代表やオリンピックへの思いについて聞くと、こう答えた。
「先のことは正直まだわからない。自分がどう成長できるかもまだまだわからないので、まずは一日一日を大事にして、“昨日の自分を超えていく”というふうに日々ステップアップしていくことが今は目標です。それで振り返った時に、これができるようになったとか、課題が克服できているとなったら、もっと上のカテゴリーにも食い込んでいけると思うので、一日一日しっかり大事にやっていきたいなと思います」
ひたむきでまっすぐな人柄がうかがえた。
そんな中でも強いこだわりが垣間見えたのはジャンプ力について聞いた時。身長は193cmと世界的に見れば大柄ではないが、今年3月に計測した最高到達点は357cmだったという。しかも「(測ったのが)ダウンした後だったので、たぶんもうちょっとあると思います」。日本代表ではA代表を含めても、361cmの高橋健太郎(東レアローズ)に次ぐ高さだ。
「それ(跳躍力)が自分の一番の武器。日本国内では誰にも負けたくないと思っているものなので、それを生かしてもっともっと成長していけたら」と負けん気の強さものぞかせた。
高橋慶帆に響いた柳田将洋の気遣い
7月のイタリア遠征では、高い海外のブロックに捕まってスパイクが決まらず自信を失い、モチベーションも下がりかけたが、B代表の真保綱一郎監督やコーチ陣、柳田主将らが支えた。対人練習で高橋のパートナーだった柳田は、あえて遊び心を意識して相手を務めたという。
「ポジティブに考えることや楽しむことは大事。スキルは持っているけどそれを出せていない状況だったので、そういう時はミスとか悪い部分にフォーカスさせないほうがいいと思って」
西山がネーションズリーグのファイナルラウンドでA代表に呼ばれて不在となった間、出場機会が増えた高橋はメキメキと頭角を現しB代表のレギュラーを奪取。アジア大会でも先発出場し、5月の親善試合とは見違える姿を見せた。